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栄養素
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「栄養素」と栄養は似ている言葉ですが、栄養学上はもっている意味が違います。
人が食べた物がそのまま人の筋肉に変わるわけではありません。
「栄養」とは、この食べた物が、筋肉や血液などの人間特有の細胞につくり変えられていく営みのことです。
つまり、自然界から摂取した様々な物質を、消化・吸収によって体内に取り込み、分解(異化作用)や合成(同化作用)によって、成長や生活活動に必要な人体特有の成分に変換させる営みが栄養です。
体内で栄養(代謝)のために、外界から摂取される要素が「栄養素」です。
果物に含まれるビタミンCや野菜に含まれるカロチンなどはそれぞれの食品に特有の「栄養素」であって「栄養」ではないのです。
体に取り込む栄養素の種類、摂取量、バランスによって人の健康状態は左右されます。
摂取する栄養素量が不足しても多すぎても体の調子に影響し、病気になりやすくなります。
栄養素は、身体の中で他の栄養素と協力し合って働いています。
例えば、炭水化物からエネルギーがつくりだされるときには、ビタミンB1が必要になります。
身体に必要な栄養素は約50種類あると言われていますが、これらを不足なくとることで、それぞれの栄養素がスムーズに働くのです。
毎日の食事で様々な食品を自分に適した分だけ食べることを心掛け、バランスよく栄養素を満たすことが大切です。
タンパク質・脂質・糖質が3大栄養素でビタミン・ミネラル(無機質)を加えたものが5大栄養素と呼ばれています。
このほかに、生きていくためには水と酸素が必要です。
栄養素の定義からみると水は栄養素と言えますが、栄養素に含めない場合もあります。
また、食物繊維は栄養素に含まれませんが、重要な働きがあります。
糖質とタンパク質は1g当り4キロカロリー、脂質は9キロカロリーのエネルギーを発生させる力を持っています。
ただし、タンパク質は、平常時にはエネルギー源より、細胞、ホルモン、酵素・遺伝子免疫抗体などの構成成分として優先的に利用されています。
タンパク質 | 肉、魚介、卵、大豆などの主成分で個体によってアミノ酸の組成が違い、 必須アミノ酸をバランス良く含んでいるものが「良質タンパク質」と いわれる。 |
脂質 | 脂肪、リン脂質、コレステロールの3タイプがあり、脂肪はグリセロール という物質に飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸がくっついたものです。 |
炭水化物 | 糖質+難消化性繊維の総称。糖質には、単糖類、二糖類、オリゴ糖、 多糖類(デンプン、食物繊維など)があります。穀類に多く含まれ ています。 |
ビタミン | ビタミンは、水に溶けない脂溶性のビタミンと水溶性のビタミンに 大別される、合計13種類がかくにんされています。 |
ミネラル | 骨や歯の材料、生理作用の調整役に不可欠のカルシウムなど、元素 記号で表される栄養素。乳製品、海藻、野菜、小魚などに多く含まれる。 |
その他の 食品因子 | 食物繊維やポリフェノール、カロテノイドなど栄養素と似た働きを する食品因子。免疫力アップや抗酸化作用などが期待されています。 |
熱量素の糖質、脂質、タンパク質は、必要に応じて互いに変換されながら、エネルギーとなります。
取り過ぎた糖質は、体内で脂質に変換して蓄えられ、糖質が不足すればタンパク質からグルコース(糖質)が作られます。
また、栄養素の中には、人の体内で合成できないか、合成できても必要な量に足りないため、食事でとらなければならないものがあります。
これらを必須栄養素と呼びます。
ビタミン13種とミネラル16種は、体内で合成できない必須栄養素です。
タンパク質にも必須アミノ酸9種があり、脂質にも必須脂肪酸3種があります。