マンガン

マンガンは、人体にとっての必須元素で骨の形成や代謝に重要なミネラルで、消化などを助ける働きもある。

マンガンは体内に10mgほど含まれ、骨の発育形成に重要な働きをしています。

また、糖質・脂質・タンパク質の代謝にかかわる酵素の成分として、抗酸化作用のあるスーパーオキシドジスムターゼなどの酵素の成分としても不可欠です。


化学記号Mn
マンガンの体内分布肝臓、膵臓、毛髪など
マンガンの生理作用骨や肝臓の酵素作用の活性化、骨の発育促進
摂りすぎによる弊害特殊な中毒以外に過剰症はみられない
不足による弊害骨の発育不良、生殖能力の低下
1日の摂取基準成人男性:4.0mg  成人女性:3.5mg


マンガンの過剰摂取による弊害

普通の食事を摂っていれば過剰症は起こりません。

マンガン鉱石精錬所作業員・れんが職人・鋼管製造業者など、過剰に曝露される作業に従事する人に中毒症が起こる場合があります。


マンガンの摂取不足による弊害

マンガンは必要量が少ないうえ、植物性食品に広く含まれているため欠乏症の心配はほとんどありません。

欠乏すると、成長障害、平衡感覚異常、疲れやすくなる、糖尿病(インシュリンの合成能力が低下するため)、骨の異常(脆くなる等)、傷が治りにくくなる、生殖機能障害などがみられます。


マンガンを多く含む食品

  • 茶葉、種実、穀類、豆類などに多く含まれます。


マンガンの1日摂取基準

年齢(歳)目安量(mg)上限量(mg)
0~5(月)0.0010.001-
6~11(月)1.21.2-
1~2(歳)1.51.5-
3~5(歳)1.71.7-
6~7(歳)2.02.0-
8~9(歳)2.52.5-
10~11(歳)3.03.0-
12~14(歳)4.03.5-
15~17(歳)4.03.5-
18~29(歳)4.03.511
30~49(歳)4.03.511
50~69(歳)4.03.511
70以上(歳)4.03.011