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DHA
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DHA(ドコサヘキサエン酸)はEPA(エイコサペンタエン酸)と同様に魚の脂の主要成分でEPAと化学構造も似ていて、効能としてもEPAと同じような効果(生理活性)をもたらせます。
ただ、EPAにはない効果として、頭がよくなること、いわゆる健脳効果があるのが特筆です。
DHAは、脳神経細胞と他の神経細胞のシナプス(接触部)で必要な情報伝達物質アセチルコリンの分泌を促進し、神経伝達を活性化します。
このため脳の働きがよくなると言われています。
マウスの実験でも、DHAの摂取により、マウスの学習能力と記憶力が一段と増すことが確認されています。
さらに、アセチルコリンが増えると、脳の老化を防ぎます。
かつ、アセチルコリンは加齢により減少するので、適度にDHAを補給することで、老人性認知症の防止に役立ちます。
魚の脂肪成分DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳の細胞膜を柔らかくすることで、情報を流れやすくするなど、その働きを活性化させます。
DHAは血管壁の細胞を柔軟にし、さらに赤血球も柔らかくします。
DHAは余分なコレステロールの処理を肝臓の細胞膜を柔らかくすることで促し、結果ドロドロ血の改善に力を発揮します。
一方同じ魚の脂質であるEPA(エイコサペンタエン酸)は、肝機能を活性化させ、血中の中性脂肪の排泄を促すことで、ドロドロ血を改善させます。
DHAは私たちの体の体細胞各部位に存在し、魚から摂取することで、人の細胞に好影響をもたらせます。
特に、脳と目の網膜、心臓(心筋)、胎盤、精子はDHAを多く必要とします。
DHAを摂取することでこれらを活性化し、顕著に機能を高めると言われています。
DHAは色彩や明るさを判断する網膜の細胞膜で、伝達物質が伝わりやすくなるように働いています。
DHAは子宮の収縮を促すホルモンを抑える働きがあります。
DHAの働きが注目されたのは、1970年代に行われた研究(デンマークの病院における24年間の調査)で、高脂肪食をとっているグリーンランドの先住民の人々に心筋梗塞が少ない事が分かってからです。
先住民の人々の高脂肪食とは、魚やアザラシなどのDHA、EPAがたっぷり含まれているものでした。
以後、様々な研究が各地で行われ、DHA、EPAの効果効能が次第に明確になってきています。
心筋梗塞などの原因となるのは、血小板のかたまりが大きくなった血栓です。
DHA、EPAには血小板が凝集するのを抑制する働きがあります。
小さな血栓が多くできてしまうと、血液が流れにくくなります。
血液が流れにくいと心臓にも負担がかかり、高血圧や動脈硬化にもなりやすくなります。
DHA、EPAを多く含む魚を食べた後は血液の流れが速くなり、流れやすくなっているという実験が報告されています。
そして、DHA、EPAの血液サラサラ効果は食後も長く続くのが特徴です。
近年の研究でDHAは、EPAよりもがんの抑制効果が高いことが、乳がん、大腸がんなどのマウス実験で確認されています。