ナトリウムの上手な摂り方

通常加工食品には、保存性を高める目的で、食塩が多く使用されています。

健康のため減塩対策を行う際は、加工食品を利用し過ぎないことが、重要なポイントとなります。

献立を考えるときは塩分0のごはんに薄味のおかずを組み合わせるのが良いでしょう。

酢や生姜、にんにく、カレー粉などで風味をつけると、塩や醤油を控えても美味しくいただくことができます。

醤油は「だし割り醤油」や「酢醤油」を使用するのもおすすめです。

ナトリウムを多く含む食品

1食当たりの目安量含有量(g)
即席中華めん 100g6.9
カップめん 75g5.2
イワシ丸干し 80g4.6
梅干し 1個 20g4.4
さきイカ 50g3.5
からし明太子 1/2 40g2.2
淡色辛みそ 大さじ1 18g2.2
イカ塩辛 30g2.1
カレールウ 20g2.1
塩昆布 10g1.8
  • ナトリウムは、調味料をはじめとする加工食品などに多く含まれます。


ナトリウムの1日摂取基準

成人のナトリウムの1日推定平均必要量は600mg、食塩量に換算すると1.5gです。

日本人の通常の食生活ではそれ以下になることはないので、とくに推奨量や目安量は策定されていません。

欧米では1日6g以下が推奨されていますが、日本の食文化では非現実的な値なことから1日8~10g未満が目標値とされています。

年齢目安量(mg)
0~5ヵ月100(0.3)※100(0.3)※
6~11ヵ月600(1.5)※600(1.5)※
1~2才(4.0未満)(4.0未満)
3~5才(5.0未満)(5.0未満)
6~7才(6.0未満)(6.0未満)
8~9才(7.0未満)(7.0未満)
10~11才(8.0未満)(7.5未満)
12~14才(9.0未満)(7.5未満)
15~17才(9.0未満)(7.5未満)
18~29才(9.0未満)(7.5未満)
30~49才(9.0未満)(7.5未満)
50~69才(9.0未満)(7.5未満)
70才以上(9.0未満)(7.5未満)
  • ※は目安量。( )は食塩相当量(単位g)。

食塩とナトリウム

食塩とは、ナトリウムイオンと塩素イオンが結合した「塩化ナトリウム(NaCl)」のことです。

ナトリウムは、食塩のかたちで体内に摂取されることが殆どで、「食品成分表」では「ナトリウム」を「食塩相当量」に換算して掲載されています。

食塩相当量はナトリウムの量に2.54をかけて算出されます.

   食塩相当量(g)=ナトリウム(g)×2.54


ナトリウムと一緒に摂取したい栄養素&取り方

ナトリウム+カリウム 余分なナトリウムを排泄させ、血圧を下げる

カリウムは、ナトリウムを排出させて血圧を下げ、腎臓からの老廃物の排泄を助ける。

ナトリウムは摂取量が多いと血圧を上げ、腎臓に負担をかけるため、カリウムと合わせて取ると高血圧や腎臓病の予防に役立ちます。

カリウムは過剰症の心配が少ないので、積極的に取ると良いでしょう。

  • カリウムが豊富な食品
    ほうれん草、さといも、昆布、ひじきなど
    ほうれん草

ナトリウム+食物繊維 ナトリウムの吸収を妨げ、血圧の上昇を防ぐ

食物繊維は、腸の中で余分なナトリウムを吸着し、体外に排出させ、血圧の上昇を防ぎます。

また、ナトリウムのほかにも、余分なコレステロールの吸収を妨げたり、糖質の吸収を緩やかにして血糖値の上昇を防ぐなど、様々な生活習慣病の予防にも役立ちます。

  • 食物繊維が豊富な食品
    ごぼう、エリンギ、納豆、そば
    ごぼう

ナトリウムを上手に取るための料理・調理や食事の工夫

塩分を多く含む調味料は、使用料を控えめに

食塩、みそ、しょうゆ、ソースなど、調味料の多くは高塩分です。
なるべく減塩のものを使ったり、目分量ではなく計量スプーンで測って使うなどして、取り過ぎに注意しましょう。

酢やレモン汁、だしの風味を利用するなどの工夫も大切です。

塩分の多い料理には、野菜や海藻、果物を取り入れる

きゅうりやトマトなどの野菜類、ワカメやコンブなどの海藻類、リンゴやモモなどの果物には、体内の余分なナトリウムの排出を促すカリウムが豊富です。

塩分の多い食品や調味料を使う料理には、これらの食材を取り入れ、血圧の上昇を抑えましょう。

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