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ビオチン
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ビオチンは、ビタミンB群の一種で、ビタミンHとも呼ばれ、皮膚や髪の健康を保つ作用があります。
ビオチンは、三大栄養素の糖質・脂質・タンパク質がエネルギーに変わるときにそれぞれの代謝を助ける役目をしています。
糖質の代謝では重要な働きを果たしているピルビン酸カルボキシラーゼの補酵素として作用し、タンパク質や脂質の代謝にも深く関与しています。
糖質からつくられる疲労物質の乳酸を再度、糖につくり替えるため、疲労を回復したり、筋肉痛を和らげます。
ビオチンは特に髪や皮膚の健康と深く関与しているビタミンで、そもそも皮膚炎を予防することから発見されました。
皮膚炎を起こすヒスタミンの産生を抑制するのではないかと考えられています。
アトピー性皮膚炎や脂漏性湿疹、脱毛、白髪などの改善にも有効と考えられていますが、詳しいことはまだ明確になっていません。
ビオチンは、微量ながらも様々な食品に広く含まれていることや、腸内細菌によっても合成されるので、通常の食事を取っていれば、欠乏症になることはないといって良いでしょう。
しかし、抗生物質を長く服用するなどして腸内細菌のバランスが崩れると、ビオチン合成量が低下するので、普段の食事からきちんと取ることが必要です。
極端な偏食者や長期間経管栄養をうけている人などに皮膚炎や脱毛、食欲不振などのビオチン欠乏症がみられることが確認されています。
また、生の卵白を多量にとると、卵白中のアビジンというタンパク質がビオチンの吸収を妨げ、欠乏状態を起こすことがあります。
化学名・別名 | ビタミンH |
ビオチンの性質 | 水溶性、熱・光・酸・アルカリに安定 |
ビオチンの生理作用 | 糖質・タンパク質・脂質の代謝に関与 |
摂りすぎによる弊害 | 過剰症は認められていない |
不足による弊害 | 皮膚炎、食欲不振、脱毛など |
1日の摂取基準 | 成人:45μg |
ビオチンは腸内細菌によって作られるビタミンの1つです。
腸内細菌は、細菌感染から体を守ったり、腸内環境を整えるだけでなく、多くのビタミンを合成するという栄養上重要で大切な仕事をしています。
細菌学者のパスツールは「高等動物が腸内に細菌を持たなかったら、おそらく生きていくことはできないだろう」と述べていました。