脂肪酸の上手な取り方

健康を維持するには、脂質を過不足なく摂るだけではなく、脂肪酸摂取のバランスも大切です。

摂り過ぎると健康上の問題をひきおこす可能性が高くなる飽和脂肪酸やリノール酸を多く含む食品をできるだけ控え、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸やn-3系の多価不飽和脂肪酸を多く含む食品を積極的に摂ると良いでしょう。

調理の際は、一価不飽和脂肪酸を多く含む植物油を使用し、1日1食は魚料理を主菜にするとバランスの良い摂取比率に近づくでしょう。

現代人は、サラダ油などに多いn-6系脂肪酸や肉に多い飽和脂肪酸の摂取量が、n-3系脂肪酸よりも極端に多くなっています。

n-6系脂肪酸の過剰摂取は、善玉コレステロールを下げ、アレルギー反応を高め、心臓病やがん、アレルギー疾患を引き起こす要因になります。
ですので、生活習慣病を予防するためにはn-6系脂肪酸を少し減らし、n-3系脂肪酸を多めに取る取ることが大切になってきます。

青背魚はそのn-3系脂肪酸の宝庫です。
何しろEPA・DHAがたっぷり含まれているからです。

では、どれくらいの量を摂取すれば良いのでしょうか。
1日の目安として1000mg程度を摂取すると良いと言われています。

この目安は、サンマ、イワシなら1匹、マグロ、サバなどの切り身なら一切れで十分にカバーできます。

もちろん、旬のものが最適です。
旬の脂の乗った魚ほど、EPA・DHA量を多く含有しています。

サンマ

なお、加熱すると酸化し、有効成分が減じると心配する人もいますが、減る量は微々たるものなので、加熱は気にせず、とにかく毎日、続けて食べる事が大切で、効果をもたらせてくれます。



望ましい脂肪酸摂取の比率

種   類望ましい脂肪酸摂取の比率
飽和脂肪酸30%
一価不飽和脂肪酸40%
多価不飽和脂肪酸30%

食用油脂の分類

不飽和脂肪酸は、常温で液体の油脂に多い。
植物性の油でも飽和脂肪酸の多いやし油やパーム油は常温において固体で、マーガリンなどの原料となる。

分類室温(15~20℃)
液状(oil)固体(fat)
植物性油脂大豆油、綿実油、菜種油、米ぬか油、ごま油、コーン油、紅花油、オリーブ油ココア脂、やし油、パーム油
動物性油脂魚油牛脂(ヘット)、豚脂(ラード)、鶏脂

DHAで頭がよくなる

魚に多く含まれる脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や神経の情報伝達に深く関わっています。

記憶・学習能力が上昇したという動物実験結果があり、人ではアルツハイマー病の改善や乳幼児の栄養にDHAが十分にあると知能指数が高かったという報告があります。

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