ミネラルとは

ミネラルとは何か、簡単に言うと酸素、水素、炭素、窒素以外の元素のことで、100種類ほど存在し、そのうち人の体内にあって、栄養素として重要なミネラルは17種類で摂取基準が決められた13種類と、決められていない4種類があります。

ミネラルは、体の調整をしたり、代謝を促進したり、骨を形成したり、健康維持に重要な役割を果たしています。

ビタミン同様、微量ながらも体の健康維持に欠かせいない栄養素で、必須ミネラルとしては16種類があります。

ミネラルは体内で合成できないため、食事で補うことが必要です。
ただし、摂取量が多すぎても、逆に少なすぎても体の不調を招きます。

また、吸収されにくいものもあるので、吸収を助ける栄養素と合わせたり、吸収力の高い食品を選ぶことも大切です。

ミネラルの種類働き

必須ミネラル

自然界には100種類以上の元素(物質を構成する基本単位)が存在しています。

人体の95%は酸素・炭素・水素・窒素の4元素で構成され、残りの5%に当たる元素を栄養学ではミネラル(無機質)と呼んでいます。

栄養素として不可欠なものは必須ミネラルと呼ばれ、16種類があります。

「日本人の食事摂取基準」では13種類が示されており、体内に多く存在する5種類を「主要ミネラル」、ごくわずかしか存在しない8種類を「微量ミネラル」と呼びます。


5つの主要ミネラル

  • 1日の必要量が100mg以上
  • 体内に多く存在する

ナトリウム(Na)

主に食塩として摂取される。
慢性的な取り過ぎが続くと、高血圧や腎臓病を招く。

ナトリウムの働き・役割

筋肉・神経の興奮性を高める。
細胞の外液の濃度を調整。
カリウムと協力し合って細胞の浸透圧を保ち、体内の水分を調整する。

ナトリウムを含む食品・食べ物

食塩、味噌、醤油、塩辛、佃煮、ハムなど。

カルシウム(Ca)

牛乳や乳製品に豊富で、魚や野菜にも含まれる。

カルシウムの働き・役割

骨・歯などの硬組織をつくる。
細胞の情報伝達に関係する。
心筋の収縮作用を増す。
筋肉の収縮を円滑にする。
刺激に対する神経の感受性を高める。
精神を安定させてイライラを解消する効果がある。

カルシウムを含む食品・食べ物

大根、かぶの葉、モロヘイヤ、水菜、つまみな、小松菜、小魚類、乳製品など。

カリウム(K)

野菜、果物、海藻などに多く含まれる。
細胞の内側に存在する。

カリウムの働き・役割

心臓機能、筋肉機能を調整。
細胞の内液の濃度を調整。
ナトリウムと作用して細胞の浸透圧を保つ。
余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる。
高血圧の予防効果があるとして、注目。

カリウムを含む食品・食べ物

パセリ、ホウレン草、里芋、芽キャベツ、ゆり根、すいか、柿

リン(P)

幅広い食品に含まれる。
取り過ぎはカルシウムの吸収や排泄に悪影響を与えるため、バランスに気を付ける。

リンの働き・役割

カルシウムと結合して骨や歯の材料になる。

リンを含む食品・食べ物

豚レバー、いわし、かつお、納豆など。

マグネシウム(Mg)

貝類やドライフルーツ、ナッツ類に多く含まれる。
ストレスが生じると消費される。

マグネシウムの働き・役割

刺激による筋肉の興奮性を高める。
刺激による神経の興奮を低める。
体内のカルシウムの量を調節して、筋肉の収縮をコントロールする。

マグネシウムを含む食品・食べ物

枝豆、おくら、ごぼう、おかひじき、魚介類、ドライフルーツ、肉類、ナッツ類、香辛料など。

8つの微量ミネラル

  • 1日の必要量が100mg未満
  • 体内にごくわずかしか存在しない

(Fe)

レバー貝類の他、野菜にも含まれる。
吸収率が低いため、不足しがち。
鉄が欠乏すると、貧血、疲れやすく、忘れっぽくなるなどを引き起こすこともあります。

鉄の働き・役割

鉄は血管中ではヘモグロビンとして酸素を運搬し、筋肉中ではミオグロビンとして血中の酸素を細胞に取り入れます。

鉄を含む食品・食べ物

パセリ、大根、かぶの葉、菜花、小松菜、サラダ菜、ほうれん草、レバー、卵、糖蜜、きな粉、ゆば、煮干し、塩辛、海苔など。

亜鉛(Zn)

タンパク質と結合するため、タンパク質の豊富な食品に多い。
インスリンの成分でもある。

亜鉛の働き・役割

核酸たんぱく質の合成に必要な酵素の成分。
約200種類もの酵素の働きをサポートする。
傷の治りを早くしたり、味覚を正常に保つ。

亜鉛を含む食品・食べ物

木の実、魚介類、肉類、牛乳、玄米、ぬか、豆など。

マンガン(Mn)

多くの食品に含まれる。
過剰症や欠乏症の心配は少ない。

マンガンの働き・役割

酵素の構成成分となって、骨の形成をサポートしたり、糖質脂質タンパク質の代謝を助ける。

マンガンを含む食品・食べ物

モロヘイヤ、あしたば、玄米、がんもどきなど。

(Cu)

レバー、魚介類、豆類などに幅広く含まれる。

銅の働き・役割

鉄を体内で利用しやすい形に変え、赤血球の合成を助けたり、骨や皮膚を丈夫にするコラーゲンの材料となる。

銅を含む食品・食べ物

牛レバー、シャコ、イイダコなど。

セレン(Se)

肉、魚介類、パンなどに多く、不足すると、がんや様々な病気にかかるリスクが高まる。

セレンの働き・役割

抗酸化作用で組織を守る。ビタミンEと合わせると効果がアップ。

セレンを含む食品・食べ物

牛レバー、シャコ、イイダコなど。

ヨウ素(I)

海産物に豊富。
主に甲状腺に存在し、甲状腺ホルモンの材料となる。

ヨウ素の働き・役割

3大栄養素の代謝を活発にし、余分な脂肪を燃やしたり、子どもの発育を促す。

ヨウ素を含む食品・食べ物

コンブ、ヒジキ、タラなど。

モリブデン(Mo)

様々な食品に含まれる。
食事で不足したり、取り過ぎる心配はほとんどない。

モリブデンの働き・役割

鉄の利用を助けて貧血を予防するほか、老廃物である尿酸の代謝を促す。

モリブデンを含む食品・食べ物

納豆、そら豆、豚レバーなど。

クロム(Cr)

様々な食品に含まれる。

クロムの働き・役割

インスリンの働きを助けて糖質の代謝を促し、血糖値を下げる。
糖質の代謝を助けて、コレステロール値を下げる。

クロムを含む食品・食べ物

サバ、アサリ、カキなど。

摂取基準は決められていないが重要なミネラル

イオウ(S)

肉、魚、卵などに豊富。
アミノ酸の構成成分で、丈夫な髪や肌、爪をつくる。
解毒作用もある。

フッ素(F)

骨や歯にごく少量存在する。
歯のエナメル質を強化して虫歯を防ぐ。
煮干しや芝エビになどに多い。

塩素(Cl)

胃液に含まれ、タンパク質の消化を促進したり、食べ物に対する殺菌作用がある。
食塩から摂取する。

コバルト(Co)

動物性食品に含まれる。
ビタミンB12の構成成分で、造血作用や、神経を正常に保つ作用がある。


ミネラルの作用

ミネラルの主な働きとしては、

  1. 骨・歯などの体の構成成分になる
  2. 体液に溶けてpHや浸透圧を調節する
  3. 酵素の構成成分になる
  4. 神経や筋肉の興奮性の調節をする

などがあります。

ミネラルの過剰摂取は、過剰症をひき起こします。
1日の必要量が100mg未満の鉄や亜鉛を摂り過ぎると、中毒を起こします。

また、ナトリウムの摂り過ぎは、高血圧症につながるなど、生活習慣病とも深い関係があります。
ミネラルは体内で合成することができないため、食事によって摂る必要があります。

ミネラルが欠乏すると、様々な不調の症状が現れたり、鉄欠乏性貧血、ヨウ素不足による甲状腺腫などの欠乏症をひき起こします。

カルシウム不足では骨粗鬆症になるなどの問題も起きます。



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