スピルリナ
スピルリナとは、食用藻の一種であり、タンパク質、ビタミン類、鉄分といった栄養素が豊富に含有されています。
比較的安全性が高く、さまざまな病態の予防や改善に使用されています。
ただし、臨床試験はまだ十分とは言えないでしょう。
スピルリナは、タンパク質、ビタミンA、ビタミンB群、鉄分などが豊富に含まれています。
特に、タンパク質は重量の60~70%を占めており、100gあたりで比較すると、肉類や大豆といった良質のタンパク質食品よりもはるかに多い量です。
ただし、スピルリナが主食になるわけではないので、タンパク質が豊富といっても供給源としては限られています。
タンパク質を構成するアミノ酸のうち、比較的多いものとして、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と総称されるバリン・ロイシン・イソロイシンや、リジン、フェニルアラニンがあります。
スピルリナに豊富に含まれる鉄分は、ヒトの体内にも吸収され利用されることが確認されています。
また、ビタミンB群も豊富に含有されています。
ただし、ビタミンB12は人では利用されない不活性型が主です。
さらに、藻の一種であるため、葉緑素(クロロフィル)も豊富に含まれており、葉緑素には抗酸化作用があるので、生活習慣病の予防効果も期待できます。
スピルリナの効能効果
- 口腔白板症の改善、栄養素の補給など。
スピルリナの効能効果根拠
基礎研究や動物実験では、スピルリナを大量に投与した場合に、脂質異常症の改善、抗ガン作用、腎機能の保護作用、抗ウイルス作用などが確認されています。
しかし、人を対象にした臨床試験での効果は、まだ十分なデータが報告されていません。
スピルリナが口腔白板(斑)症の治療に効果的であるというデータが示されています。
口腔白板症とは、口腔粘膜の一部が白く変色しているようにみえる病態です。
白斑部分はガン化することもあるため、病院での診断が必要です。
原因は不明で、機械的刺激や喫煙が誘因と考えられています。
ある臨床試験では、45人の喫煙者に1gのスピルリナを12カ月間投与したところ、45%の人で口腔白板症が治癒しました。
一方、偽薬群では改善が認められませんでした。
しかし、スピルリナを中止すると、1年以内に多くの患者で再発が認められたといいます。
なお、スピルリナに含まれるアミノ酸の一種が食欲を抑えて減量効果をもたらすという仮説がありますが、臨床試験では、減量効果は認められませんでした。
また、高コレステロール血症に対する効果もまだ明らかではありません。
スピルリナの摂取方法
短期間では効果が期待できないので、継続して摂取します。
スピルリナの注意する点
通常の食材に近い成分であり、問題となる健康被害や副作用は報告されていません。
他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。
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