シトラス・アランチウム

シトラス・アランチウムとは、ミカン科の「橙」(だいだい)の学名です。

だいだい

欧米では、「ビター・オレンジ」と呼ばれています。
橙は、果実や果皮にアドレナリン作動性成分を含み、それが交感神経の働きを亢進させます。

そのため、有酸素運動との併用によって体脂肪を効率よく減らす効果があります。
 
なお、中国の伝統医療では、内服によって胃腸障害を改善したり、外用によって炎症を抑えたりといった目的で使用されてきました。

シトラス・アランチウムは、果実や果皮、花、葉の各部分に特徴的な成分を有し、それらが各種の薬理作用を発揮します。

サプリメントして注目されている有効成分は、シネフリンというアミン類の一種です。
シネフリンは、果実と果皮に多く存在しており、アルファ・アドレナリン作動性成分として、交感神経系の働きを亢進させる作用を持っています。
シネフリンは、アドレナリン作動薬のエピネフリンよりは効果が弱いが、効果がより持続します。
 
シネフリンの他、オクトパミンやチラミンというアドレナリン作動性アミン類が存在します。
 
なお、交感神経系賦活というメカニズムによって減量効果を示す成分としては、「エフェドリン」が知られています。
しかし、米国では、エフェドリンの過剰摂取が問題になったため、2003年、サプリメントとしてのエフェドリンの使用が禁止されました。
そこでシトラス・アランチウムのもつ類似した作用が、注目されるようになった経緯があります。

シトラス・アランチウムの効能効果

有酸素運動との併用による体脂肪減少作用、交感神経系賦活作用など。



シトラス・アランチウムの効能効果根拠

シトラス・アランチウムは、中国の伝統医療において、長い間使用されていますので、その効果と安全性は確立されています。

また、欧米で報告された研究においても、有効成分のもつアドレナリン作用による効果が確認されてきました。

ただし、減量効果を判定するための臨床試験については、まだ十分とはいえないでしょう。

シトラス・アランチウムの摂取方法

特に確立された摂取量はありません。
有効成分の持つアドレナリン作用によって体脂肪の減少を目的とする場合、有酸素運動と併用すると良いでしょう。

シトラス・アランチウムの注意する点

通常の食材に近い成分であり、問題となる健康被害や副作用は認められていません。
稀に、発疹などの皮膚症状や胃腸障害といったアレルギー症状が現れることがあります。これらの症状が見られたら使用を見合わせましょう。
 
減量目的で使用する場合、他のダイエット・サプリメントとの併用が考えられます。
この時、医学的に基礎疾患のない、健常者(肥満者)が、作用メカニズムの異なるサプリメントを併用する際には、特に問題はないでしょう。

たとえば、有酸素運動時に、分岐鎖アミノ酸、プロテイン、コエンザイムQ10ビタミンCやEなどとの併用が考えられます。

しかし、交感神経系を高めるというメカニズムを持つ成分の併用には注意が必要です。
例えば、カフェイン及びそれを多く含む食品や飲料は問題となりえます。
 
基礎研究では、シトラス・アランチウムが肝臓での薬剤代謝酵素などの活性を変化させ、いくつかの医薬品の体内動態に影響を及ぼす可能性が示唆されています。
現時点では、実際に問題を生じた症例は報告されていないが、原則として、何らかの医薬品を服用中の人は、主治医と相談のうえ、使用するようにしましょう。



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