マテ

マテ(イエルバ・マテ)は、南米原産のモチノキ科の植物であり、現地では伝統的にマテ茶として愛飲されてきました。

「イエルバ」はスペイン語で「ハーブ」、「マテ」は現地インディオの言葉で「ひょうたん」(ひょうたんを飲み物の入れ物として利用されてきた)を意味します。

南米の伝統医療では、滋養強壮や疲労回復に使用されてきました。
サプリメントではダイエット目的でも利用されています。

有効成分として、カフェインやテオブロミン、テオフィリンといったアルカロイド類が含有されています。

また、ファイトケミカルとしては、ケンフェロールやケルセチン、ルチン、といったフラボノイド類が含有されています。
その他、タンニン類やアミン類も含まれています。

基礎研究では、抗酸化作用が確認されてきました。
ラットの肝臓において、マテが脂質過酸化を抑制しました。
あるいはLDL(悪玉)コレステロールの酸化抑制も認められ、動脈硬化の抑制が確認されています。

また、抗肥満効果に関しては、各種健康茶の作用を検討した研究が2001年に愛媛大学のグループが報告した内容によると、マテ茶が脂肪細胞でのノルアドレナリンによる脂肪分解作用を促進したとの報告があります。

マテの効能効果

抗酸化作用、熱産生誘導作用(エネルギー消費増大作用)、抗肥満作用など。



マテ効能効果根拠

1999年に報告された臨床試験では、12種類の植物由来成分について、エネルギー消費などへの影響が検討されました。

その結果、マテ抽出物のみが、脂質酸化の促進、つまり抗肥満作用が確認されました。

2001年にデンマークから報告された臨床試験では、マテ・ガラナ・ダミアナという3種類のハーブを含むカプセルを44人の肥満者に45日間投与した結果、ハーブによる減量効果が確認されました。

さらに、12ヶ月後の体重を検証したところ、ハーブを投与したグループのほうが、体重の維持に成功していました。

マテの摂取方法

伝統的なマテ茶としての摂取量には、個人差が大きく一般には、80~120mgのカフェインを含む量のマテ茶を摂取します。

マテの注意する点

通常の食材に近い成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は確認されていません。

他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。

ただし、理論的には相互作用の可能性も否定できないので、何らかの医薬品を服用している場合には主治医に相談の上、利用するのが良いでしょう。

なお、マテ茶を多飲するブラジル南部、ウルグアイ、アルゼンチン北部では、マテ茶の長期摂取と食道ガンとの相関が指摘されています。
原因として、マテ茶を熱い状態で飲むことが考えられます。

実際、ウルグアイからの研究報告では、マテ茶自体には発ガン性はなく、むしろ、熱い茶飲料を長期間摂取することによる、食道粘膜への慢性的な刺激や損傷、高温のカフェインによる作用などが原因とされました。

同様の例は、日本でも知られています。
さらに、南米のガン症例では、肉食や喫煙、飲酒の寄与が指摘されています。したがって、マテ抽出物のサプリメントを利用する際には、特に問題はありません。