バラの花エキス

バラの花エキスは、野生種のバラの花びらを加熱抽出した成分です。
ポリフェノールの1種、オイゲニインなどの有効成分が、花粉症やアレルギー性鼻炎を防ぐ作用をもっています。

アレルギー性鼻炎では、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状を起こします。
アレルギー性鼻炎には、(1)スギ花粉やイネ科の植物などによって起こる花粉症、(2)季節に関わりなく、1年を通して症状が現れる通年性アレルギーの2つがあります。

通年性アレルギーは、若い世代に多くみられ、ハウスダストやペット、食べ物などが原因となっています。
 
人の体には、体内に異物が侵入したとき、それを排除しようとする免疫機構が存在しています。
アレルギー性鼻炎は、免疫機構が過剰に反応するために生じます。
 
具体的には、抗原となるハウスダストなどが鼻粘膜に付着すると、IgE抗体が生成され、肥満細胞の表面に結合します。

その後、再び抗原が侵入すると、肥満細胞から、ヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質が放出され、アレルギー症状を引き起こします。
 
バラの花に含まれる有効成分の一つとして、タンニン類の一種、オイゲニインが知られています。
 
オイゲニインは、IgE抗体が肥満細胞と結合するのを防ぎ、肥満細胞からのヒスタミンの放出を抑制するという作用をもっています。

その他、血小板の凝集を抑える働きや、抗ウイルス作用もあります。

バラの花エキスの効能効果

花粉症やアレルギー性鼻炎の緩和、アトピー性皮膚炎に伴う症状を緩和、抗ヒスタミン作用など。



バラの花エキス効能効果根拠

ニッカウヰスキーの研究により、オイゲニインによる抗アレルギー効果が報告されています。

具体的には、バラの花の熱水抽出成分が、ヒトIgE抗体-IgE受容体結合阻害やヒスタミン遊離抑制といった作用を示しました。
 
また、動物実験では、医薬品の抗アレルギー剤に近い効果が確認されたといいます。
 
オイゲニインは、タンニン類に属するポリフェノールです。
バラの花エキスによる抗アレルギー効果は、複数の有効成分の相乗作用によると考えられており、現在も研究が進められています。

バラの花エキスの摂取方法

バラの花エキスとして、1日あたり400~800mg程度を摂取します。
 
なお、花粉症・アレルギー性鼻炎に対しては、甜茶やシソの実油などとの併用も可能です。

バラの花エキスの注意する点

これまでのところ、特に問題となるような健康被害や副作用は報告されていません。

また、他のサプリメントや医薬品との相互作用は認められておらず、併用は問題ないと考えられます。