バナバ

バナバとは、ミソハギ科の植物であり、和名をオオバナサルスベリといいます。
東南アジアや中国南部からオーストラリア北部まで広く分布しています。

バナバの葉に含まれる成分には血糖値を下げる作用があることから、糖尿病に対するサプリメントとして利用されています。

フィリピンの伝統医療では、バナバが薬用植物として利用されており、その葉を煎じて糖尿病の予防や治療に利用されてきました。

バナバにはいくつかの有効成分があり、そのうちコロソリン酸という分子がよく研究されています。

食事から消化吸収されたブドウ糖は、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンの作用によって血液中から細胞に取り込まれます。
糖尿病ではインスリンが十分に効かない状態(これをインスリン抵抗性という)になっており、ブドウ糖が取り込まれずに血液中にとどまります。
こうなると、血液中のブドウ糖濃度が高い状態、つまり高血糖が持続することになり、さまざまな合併症を引き起こす原因となってしまいます。

バナバに含まれるコロソリン酸は、細胞内へのブドウ糖の取り込みを促進する作用があり、コロソリン酸によって血糖値の上昇が抑えられ、糖尿病を改善する効果があります。

バナバの効能効果

糖尿病の予防および改善、肥満改善効果。



バナバの効能効果根拠

バナバの糖尿病改善作用について、東京慈恵会医科大学で行われた、日本人を対象にした臨床試験において、空腹時血糖値が110mg/dl以上の軽症2型糖尿病患者24人を対象に、バナバを1日3回、8週間投与したところ、対照群に比べて血糖値が有意に低下したことが確認されています。

このとき、特に副作用は認められなく、このことから、糖尿病の予備軍や軽症2型糖尿病の人に対して、バナバが血糖値を有意に低下させると考えられます。

バナバの摂取方法

糖尿病や肥満に対しては、生活習慣の改善が重要ですので、生活習慣を見直した上でバナバを利用しましょう。

現在では、バナバの葉を熱水で抽出し、その抽出物を濃縮し製剤化したサプリメントが利用されています。

一般に、短期間では効果が期待できないので、継続して利用すると良いでしょう。

バナバの注意する点

バナバの成分に対して、皮膚症状や胃腸障害といったアレルギー症状や過敏症が現れることがあります。
これらの症状がみられたら直ちに服用を中止しましょう。

一般的には、特に問題となる健康被害や副作用は報告されていません。

また、他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。

ただし、糖尿病で治療中の場合、バナバの改善効果によって、医薬品の必要量が変化することもありうえるので。何らかの医薬品を使用している場合、まず主治医に相談するようにしましょう。