フコイダン

フコイダンは、モズクやワカメ、昆布などの海藻類に多く含有される多糖類です。
海藻のヌルヌルした成分の1つであり、生活習慣病などさまざまな疾患に対する効果が報告されています。

フコイダンは、フコースを主成分として硫酸基やウロン酸などが結合した多糖類(硫酸化ポリフコース多糖類)の総称です。

原材料となる食用褐藻類(沖縄モズク、フトモズク、ヒバマタ、メカブなど)の種類によって、フコイダンの種類や含有量が異なっており、生理作用にも違いがあります。
 
基礎研究では、フコイダンの抗酸化作用、アポトーシス誘導による抗ガン作用、抗菌作用などが示されています。

たとえば、ガン細胞移植マウスにフコイダン含有食品を2週間投与した研究では、対照群に比べて、フコイダン投与群においてガン細胞の増殖が有意に抑制されました。 
 
フコイダンの皮膚創傷修復作用に関しては、実験モデルにおける効果が報告されています。

また、フコイダンの胃粘膜保護作用や胃潰瘍治癒促進作用は、酢酸潰瘍モデルラットを用いた研究で報告されています。

さらに、フコイダンは、難消化性の多糖類であるため、腸管内で胆汁酸によるコレステロールの吸収を阻害し、その結果、血中コレステロール低下作用をしめします。

フコイダンの効能効果

  • 抗酸化作用、抗腫瘍作用、創傷治癒促進作用、抗凝固作用、コレステロール低下作用、胃粘膜保護作用および胃排出機能改善作用、不定愁訴改善作用、免疫賦活作用、脂肪肝改善作用、ピロリ菌阻害作用など。


フコイダン効能効果根拠

フコイダンの効果に関して、比較的多くの基礎研究や臨床試験が報告されています。
 
消化器官に関連した不定愁訴改善効果としては、
1.フコイダン100mgを添加した茶飲料による胃部症状の改善およびヘリコバクター・ピロリ菌感染の低減作用。
2.機能性消化不良症例に対するフコイダンの胃排泄機能改善効果。
3.ピロリ菌陽性患者11名にフコイダンを投与して胃部症状の改善を認めた報告などが知られています。
 
また、胃潰瘍の患者にフコイダンを3ヶ月間投与した研究では、7例中2例にて潰瘍病変の改善が認められ、さらに6例中4例にて自覚症状の改善が報告されました。
 
抗腫瘍作用に関して、フコイダン含有昆布抽出物と霊芝エキスをガン患者14人に12週間投与した臨床試験では、免疫機能の指標であるNK活性の上昇(改善)、腫瘍マーカーの軽度低下(改善)、自覚症状の改善を認めました。

フコイダンの摂取方法

生活習慣病の予防や改善を目的とする場合、短期間では効果が期待できないので、継続して利用する必要があります。

フコイダンの注意する点

通常の食材に近い成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は報告されていません。
 
他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。



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