梅エキス・梅肉エキス

梅（梅肉）エキスとは、青梅の絞り汁を長時間加熱し煮詰めてつくられたサプリメントです。
有効成分の１つであるムメフラールが、血小板凝集抑制作用をもつことから、血流改善効果が注目されています。

梅エキスの主要な有効成分は、ムメフラールとクエン酸です。
ムメフラールは、農林水産省の研究チームによって発見され、梅の学名である「プルムス・ムメ」のムメと、化学構造上の特徴を示すフラールという単語を組み合わせて名づけられました。

青梅の絞り汁を加熱する過程で、梅に含まれる糖質とクエン酸が結合し、ムメフラールが生成されます。
ムメフラールは、生の梅や梅干し、梅酒には存在しません。

ムメフラールは、血小板凝集抑制作用をもち、血栓形成を防ぐ。また、赤血球変形能を改善する作用もあります。

赤血球の形は、中央がくぼんだ円盤状です。
赤血球の直径は毛細血管よりも大きいので、通過するためには赤血球の形を変えなければなりません。
ムメフラールは、この変形能を改善することで、赤血球が毛細血管内を通過しやすくする作用をもっています。

梅には、有機酸の１つであるクエン酸が存在しています。
クエン酸は、次のようなメカニズムで疲労回復作用を示します。
運動によって疲労を感じるのは、乳酸が蓄積することによります。
クエン酸は体内のクエン酸サイクルの働きを活発にし、たまった乳酸はピルビン酸を経てクエン酸サイクルに戻されます。
そのため、クエン酸を補給することで、疲労回復が期待できます。

その他、肝臓を保護するピクリン酸なども含まれています。
一般に、梅の効果として、殺菌作用や唾液の分泌促進、胃の粘膜保護作用、整腸作用なども知られています。

梅エキスの効能効果

疲労回復作用、血流改善による生活習慣病の予防や改善など。

梅エキスの効能効果根拠

農水省食品総合研究所の研究グループにより、いくつかのデータが報告されています。
たとえば、ヒトの毛細血管を模したマイクロチャンネルアレイという装置を使った実験では、梅エキスによる血流改善効果が確認されました。具体的には、成人男性の静脈血に梅エキスを加えると、血流速度が改善したといいます。また、梅エキスを１週間摂取する前後で比較した実験でも、同様の結果が得られています。

梅エキスの摂取方法

特に決まった摂取量はないが、一般的に短期間では効果が期待できないので、継続して利用することが必要でしょう。

梅エキスの注意する点

通常の食材に近い成分であり、特に問題となる健康被害や副作用、過剰症は知られていません。

他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。
　

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