ガルシニア

ガルシニアは、東南アジアから南アジアに自生する、ガルシニア・カンボジアという柑橘類に由来するサプリメントです。

果実に含まれるヒドロキシクエン酸(HCA)という成分には、食欲を調節し、脂肪の合成を抑制する作用があり、ダイエットのために利用されています。

摂取した食物のうち、余った栄養分は、中性脂肪として脂肪細胞や肝臓に蓄えられます。

ガルシニアに含まれるヒドロキシクエン酸(HCA)が、脂肪酸の合成を抑制することで、余分な脂肪がたまるのを防止します。

たとえば、米やパン、麺類などの炭水化物を多く取るとき、炭水化物はピルビン酸に分解されます。
ピルビン酸は、細胞の中で代謝を受け、脂質やコレステロールの合成にも関与しています。

HCAは、細胞内に存在するクエン酸関連酵素の働きを抑制し、脂肪酸やコレステロールの合成を低下させます。

コレステロールやトリアシルグリセロール、ジアシルグリセロールなどあらゆる種類の脂質の合成が、HCAによって抑制されることが確認されています。

ガルシニアの効能効果

脂肪の合成抑制、空腹感の抑制、抗肥満効果など

ガルシニア効能効果根拠

1998年のまとめでは、7つの臨床報告のうち5つにおいて減量効果が確認されている。

たとえば、50人の肥満者を対象にした研究では、ガルシニア、カフェイン、クロムを含むサプリメントの摂取により、体重が減少しました。

また、ガルシニアクロムを併用した別の研究でも効果が確認されています。

さらに、動物実験で、HCAによって脂質代謝が改善し、脂肪が減少することが確認されています。
HCAが食欲を抑制するメカニズムに関しても、詳しく検討されてきました。

なお、1998年に報告された臨床試験では、HCAの減量効果が確認されていません。
しかし、その研究では、HCAによる食欲抑制効果が評価できないなど、実験方法に問題のあることが指摘されています。

ガルシニアの摂取方法

減量を行うには、まず適切な食生活と運動習慣が大切です。
生活習慣を見直した上で、ガルシニアの場合は、1日あたり1000mg程度を食前に服用すると良いでしょう。

ガルシニアの注意する点

通常の食材に近い成分であり、問題となる健康被害や副作用は報告されていない。

他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。

なお、日本で行われたある動物実験では、ガルシニア投与による精巣の障害が報告されましたが、一般的なサプリメントの10倍量を1年間投与し続けた動物実験であり、人における通常の使用が問題になるとは考えにくいものです。

2002年にアメリカから報告された動物実験で、毒性の検証が行われれ、安全性に問題はないとされています。