クロレラ

クロレラは、淡水産の藻の一種であり、タンパク質やアミノ酸、ビタミン類、ミネラル類といった栄養素が豊富に含まれています。
また、抗酸化作用のある葉緑素も多く含有されています。
 
現在、食用クロレラとして特定の種類が培養されています。
比較的安全性が高く、さまざまな病態の予防や改善に利用されてきました。
しかし、臨床試験はまだ十分とは言い切れません。

クロレラは、タンパク質やアミノ酸、ビタミン類やミネラル類が豊富に含まれていますが、クロレラが主食になるわけではないので、栄養素が豊富といっても供給源としては限られています。

なお、ビタミンB群も豊富であるが、クロレラビタミンB12は人では利用されない不活性型が主なものです。

藻の一種であるため、葉緑素(クロロフィル)も豊富に含まれています。
葉緑素には抗酸化作用があるので、生活習慣病の予防効果も期待できます。

ただし、クロレラは、培養方法や採取法、製造過程の違いにより栄養素の含有量に差が生じます。

クロレラの効能効果

抗酸化作用、血清コレステロールの低下作用、血圧降下作用、各種栄養素の補給など。



クロレラの効能効果根拠

クロレラは栄養補給源としては優れた作用をもっています。
しかし、特定の症状や疾患に対する効果は、まだ十分に明らかになっていません。

基礎研究では、抗ウイルス作用、抗ガン作用、免疫賦活作用が認められています。

たとえば、クロレラは、免疫担当細胞の1つであるマクロファージの活性を高める作用があります。
また、クロレラの細胞壁の成分が、インターフェロンの生成を促進するという基礎データもあります。

しかし、これらの作用が人の体内でも認められるのかは明確になっていません。

人を対象にした臨床試験では、線維筋痛症に対して2カ月間服用した結果、痛みなどの症状が改善したという報告があります。
また、腫瘍に対しての効果を示唆するデータもありますが、結論は得られていません。
 
一般に、特定の病気や症状の改善を目的として、クロレラを利用するには、まだデータが十分だあるとはいえません。

高血圧症に対する試験

・試験デザイン:プラセボ(偽薬)を対照とした比較対照試験

  • 対象:軽症~境界域一次性高血圧症患者
  • 人数:23人(男性2人、女性11人)
  • 投与量:クロレラ錠剤(1.5g/日)を6ヵ月間
  • 結果:クロレラ摂取群は摂取3ヵ月後から収縮期血圧および拡張血圧が有意に低下しました。

クロレラの摂取方法

特に決まった摂取量はありません。
有効成分のもつ抗酸化作用などによって生活習慣病の予防や改善を目的とする場合、短期間では効果が期待できないので、継続して利用すると良いでしょう。

クロレラの注意する点

通常の食材に近い成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は報告されていません。

ただし、悪心や嘔吐、下痢などがみられる場合があります。
また、稀にアレルギー症状や過敏症が認められています。

クロレラ製造過程におけるクロロフィル分解産物であるフェオフォルバイトにより、光毒性皮膚炎(光線過敏症)が起きるとの報告があります。
(財)日本健康・栄養食品協会(JHFA)の規格基準において、既存フェオフォルバイト60mg%未満、総フェオフォルバイト80mg%未満にするように定められており、JHFAマーク取得製品であれば問題ないでしょう。

なお、クロレラにはビタミンKが豊富に含まれているため、抗凝固剤であるワーファリン(ワルファリン)の作用を減弱させる可能性が指摘されています。医薬品を服用中の場合には、主治医に相談しましょう。




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