ビタミンCサプリメント

ビタミンCは、柑橘類の成分が壊血病を予防することから発見された水溶性ビタミンの一種です。

今日では、美白・美肌・シミの予防といった効果を持つ栄養素、あるいは、風邪やガン、動脈硬化性疾患に対する効果を持つビタミンとして注目されています。

また、抗酸化作用をもつことから、生活習慣病を予防するためのベーシックなサプリメントとしてよく知られ、利用されています。

ビタミンCの化学物質名はアスコルビン酸です。
水溶性ビタミンとして、体内におけるさまざまな代謝過程で作用します。

ビタミンCは代表的な抗酸化ビタミンであり、ビタミンEと協同して働くことによる抗酸化作用が注目されています。

ビタミンCは、タンパク質の一種であるコラーゲンの合成を促進します。
コラーゲンは、骨や皮膚などの結合組織の構成成分であり、細胞の成長と修復に重要な働きがあります。

また、抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンの合成にも必要な成分であり、ストレスが多いと消費されます。さらに喫煙者ではビタミンCが多く消費されます。

ビタミンCサプリメントの効能効果

風邪の初期における治療効果、上部消化管(食道・胃)のガン・乳ガンの発生リスク抑制、高血圧の予防と改善、胆嚢疾患の発症リスク抑制、女性の末梢循環不全の改善、結合組織であるコラーゲンが合成への作用、鉄・銅代謝の調節作用、鉄の吸収促進など。

ビタミンC効能効果根拠

これまでに、数多くの研究が行われており、効果と安全性が確認されており、いくつかの生活習慣病に対する効果が示されています。

サプリメント摂取方法

ビタミンCは比較的短時間で体外に排泄されてしまうため、効果を維持するためには食事ごとなど、1日に数度に分けて摂取するのが良いでしょう。
ビタミンCは、汗腺や運動負荷、ストレスなどによって必要量が増減します。
また、喫煙者は非喫煙者よりも多くビタミンCが消費されるなど、各自の生活習慣に応じて、ビタミンCの必要摂取量を決めることが大切です。

なお、1970年代以降、ビタミンCの保険効果を期待して1日に何gも摂取するメガビタミン療法が知られていますが、十分な科学的根拠は得られていません。

ビタミンCの注意する点

通常の食材に由来する成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は報告されていない。 
ただし、一部の医薬品との相互作用が知られているため、何らかの医薬品を併用する場合、主治医と相談の上利用しましょう。

日本の基準ではビタミンCについての1日の供用上限摂取量は定められていませんが、一方米国では1日当たり2000mgの上限があり、それを超えて大量に摂取すると、胸やけや下痢といった胃腸障害、頭痛などを生じることがあるとされています。

なお、ビタミンCによって尿中シュウ酸の排泄量が増加するため、ビタミンCの摂取と腎臓結石(シュウ酸カルシウム)との関係が指摘されています。
実際、特異な体質の場合、たとえば、低クエン酸尿症のケースなどでは、ビタミンCによる腎臓結石の石灰化促進も考えられますが、米国での大規模な疫学調査では、ビタミンCの摂取量と腎臓結石の発症との関係は否定されており、一般的には問題とならないでしょう。

腎臓結石の発症には、ビタミンCの摂取だけではなく、カルシウムの摂取不足、カルシウムマグネシウムの不均衡、動物性タンパク質の過剰摂取、各自に体質などさまざまな因子が関与しています。

一般に、ビタミンCを摂取することによって期待できる健康上のメリットのほうが大きく、デメリットを上回ると考えられます。