ヨウ素

ヨウ素は、成長や代謝を促す甲状腺ホルモンの成分として欠かせない必須元素です。

ヨウ素は体内に10mgほど存在しており、そのほとんどは血液中から甲状腺に集まり蓄積され、甲状腺ホルモンの成分となっています。

甲状腺ホルモンは、全身の基礎代謝を促進したり、酸素の消費量を増加させます。

幼児では成長促進に欠かせないホルモンのもとになります。


化学記号I
ヨウ素の体内分布甲状腺
ヨウ素の生理作用発育を促進、基礎代謝の促進
摂りすぎによる弊害甲状腺肥大、甲状腺腫
不足による弊害甲状腺肥大、甲状腺腫
1日の摂取基準成人:150μg  上限:3,000μg


ヨウ素の過剰摂取による弊害

ヨウ素を摂り過ぎると、甲状腺ホルモンの合成ができなくなり、甲状腺が肥大し、甲状腺腫となります。

昆布の摂り過ぎによって発症した事例もあります。


ヨウ素の摂取不足による弊害

ヨウ素が不足しても甲状腺が肥大し、機能が低下します。

ヨウ素が欠乏すると甲状腺腫の原因となり、甲状腺機能が低下し、貧血、低血圧、遅脈などの代謝異常やヒステリー症状が現れ肥満体になったり、疲れやすくなります。
子供の場合には成長不良や発育が止まります。

ただし、海藻類などの海産物をよく食べる日本人の場合には不足する心配はほとんどありません。


ヨウ素を多く含む食品

  • 魚介類、海藻類などに多く含まれます。


ヨウ素の1日摂取基準

年齢(歳)推奨量(μg) ※は目安量上限量(μg)
0~5(月)※130※130-
6~11(月)※170※170-
1~2(歳)6060-
3~5(歳)7070-
6~7(歳)8080-
8~9(歳)100100-
10~11(歳)120120-
12~14(歳)140140-
15~17(歳)140140-
18~29(歳)1501503,000
30~49(歳)1501503,000
50~69(歳)1501503,000
70以上(歳)1501503,000
  • 妊婦は+110、授乳婦は+190を付加する。

 

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