ナイアシン

ナイアシンは、ビタミンB群の一種で、ニコチン酸とニコチンアミドの総称です。
植物性食品から動物性食品まで幅広く分布しています。
動物性食品にはニコチン酸アミド、植物性食品にはニコチン酸の状態で含まれています。

人の体内においては、必須アミノ酸であるトリプトファンからも合成されています。
トリプトファン60mgからナイアシン1mgがつくられます。

ナイアシンは、三大栄養素の糖質・脂質・タンパク質からエネルギーを産生する過程において、補酵素として重要な働きを果たしている栄養素です。
血行促進作用があるため、冷えを改善したり、血行不良による頭痛などにも効果的です。

ナイアシンは、アルコールや二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解するときの補酵素として働きます。
お酒を飲む人ほどナイアシンの消費量は増えます。
お酒を飲む前、積極的にナイアシンを取ると、二日酔いや悪酔いを予防できます。

ナイアシンを過剰に摂ると、血管が拡張し皮膚が赤くなったり、嘔吐や下痢など消化管の病気や肝機能障害などをひき起こします。

逆にナイアシンが不足すると、典型的なナイアシン欠乏症のペラグラをひき起こします。ペラグラの語源は「荒れた皮膚」です。

皮膚炎や下痢などを発症し、悪化すると憂鬱、頭痛などの神経障害を起こします。

ペラグラは、かつてアメリカやヨーロッパのとうもろこし主食地域で多発していました。

とうもろこしにはトリプトファンが少なく、他の食べ物をあまり食べていなかったことが原因でした。

日本でもアルコール中毒患者の人にペラグラがみられることがあります。



ナイアシンの特徴

化学名・別名ニコチン酸、ニコチンアミド
ナイアシンの性質白色結晶、水溶性、熱・酸・アルカリ・光に強い、
酸化されにくい
ナイアシンの生理作用補酵素としてエネルギー代謝などに関与
摂りすぎによる弊害皮膚が赤くなる、嘔吐、下痢、肝機能障害
不足による弊害ペラグラ、皮膚炎、神経障害など
1日の摂取基準成人男性:14~15mgNE  成人女性:11~12mgNE


ニコチン酸の名の由来

ニコチン酸、ニコチンアミドの名前はタバコの葉に含まれるニコチンという物質と化学構造が似ているためにこの名がつけられました。

ニコチンは神経を興奮させ、腸や血管を収縮させて血圧の上昇を起こさせるので、ニコチン酸、ニコチンアミドとは生理作用は全く違います。



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