モリブデン

モリブデンは、体内において、尿酸という最終老廃物を作り出すために不可欠な酵素の働きをサポートする必須微量元素です。

体内のモリブデン量は、成人の場合でもわずか9mg以下(体重1 kgあたり約0.1 mg)ですが、体内活動で発生した物質を尿酸という最終老廃物に変えていくために不可欠な酵素の作用を助ける大切な役割りを果たしています。


化学記号Mo
モリブデンの体内分布肝臓、腎臓
モリブデンの生理作用尿酸を作り出す働きをサポート
摂りすぎによる弊害尿酸値が高くなる、銅の排泄量が増える
不足による弊害尿酸値が高くなる、銅の排泄量が増える
1日の摂取基準成人男性:25μg  成人女性:20μg


モリブデンの過剰摂取による弊害

食事が原因で、モリブデンの過剰症になることはありません。

仮に大量に摂っても、比較的無毒だと考えられていますが、尿中に銅の排泄量が増えてしまい弊害があります。


モリブデンの摂取不足による弊害

食事が原因で、モリブデンの欠乏症になることはありません。

モリブデンの欠乏症は極めてまれであるが、不足すると亜硫酸毒性がみられ、頻脈、頻呼吸、嘔吐、頭痛、悪心、昏睡の症状が見られたとの報告があります。

また、土壌や飲料水中にモリブデンの濃度が低い地域で食道がんの発生率が高かったという報告から、モリブデン不足とガンとの関連性が指摘されています。


モリブデンを多く含む食品

  • レバー、種実、豆類などに多く含まれます。


モリブデンの1日摂取基準

年齢(歳)推奨量(μg)上限量(μg)
0~5(月)---
6~11(月)---
1~2(歳)---
3~5(歳)---
6~7(歳)---
8~9(歳)---
10~11(歳)---
12~14(歳)---
15~17(歳)---
18~29(歳)2520300/240
30~49(歳)2520320/250
50~69(歳)2520300/250
70以上(歳)2520270/230
  • 上限量は、左が男、右が女。