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マグロ
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マグロとはサバ科の遠洋性回遊魚で、群を抜くDHAを含有している魚です。
マグロが大好きな日本ですが、江戸時代から明治の中期まではマグロは下魚とされ、ランクの低い魚でした。
特にトロは脂っこいので全く人気がなく、捨てられたり猫に与えられていたといいます。
ところが、第二次世界大戦後、肉を主体にした欧米の脂っこい食生活に慣れてくるようになり、マグロといえばトロというほど人気抜群の魚になりました。
マグロは、部位によって含まれる栄養分が異なります。
最大の種類であるクロマグロで体長3m以上、600㎏にもなるというマグロの場合、同じ1尾でも背中の赤身と腹側のトロでは栄養的にはまったくの別物です。
赤身はタイよりも脂が少なく良質な高タンパクなのに対し、トロは赤身の20倍近くも脂を含むウナギ並みの高脂肪食品です。
たとえばトロの脂に豊富なEPA(エイコサペンタエン酸)は血中のコレステロールを抑えて血液の流れを良くし、血栓をできにくくして、怖い動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞を防ぎ、脂質異常症などの生活習慣病予防の働きがあることが良く知られています。
また、赤身にはタンパク質やセレン、血合いの部分には、タウリンや鉄が豊富です。
セレンには、抗酸化作用やがんの抑制効果があるとの報告もあります。
タウリンは、肝機能を高めて二日酔いを防いだり、高血圧を改善してくれます。
マグロの脂肪に関しては、トロ以外にも目の周囲の肉に多く含まれるという不飽和脂肪酸のDHA(ドコサへキサエン酸)が、コレステロールを減らすとともに、脳細胞の成長を促して脳を活性化させます。
DHAの含有量は魚の中でもナンバーワンを誇り、ボケ予防に大きな効果が期待されます。
また、目の機能を高めたり、アトピー性皮膚炎の治療に使用されます。
栄養面で見たマグロは、このほかビタミンDやE、Bの一種であるナイアシン、ミネラルでは鉄と亜鉛が豊富です。
ビタミンDは、カルシウムの骨への吸収を助け、ナイアシンは血行を促進します。
鉄分は貧血を防いで、亜鉛は味覚を正常に保ちます。
ビタミンEは強い抗酸化の作用で生活習慣病に備えつつ、酸化しやすいEPAやDHAを守る働きもしてくれます。
赤身、中トロ、トロ。
寿司で大人気のまぐろは部位で栄養素の含有量が異なりますが、共通して栄養は恵まれています。
定番の寿司や刺身は外せない料理でしょう。
変化をつけるなら、表面を焼いて氷水にさらした「たたき」にするのがおススメです。
ビタミンB1、B6、B12は水溶性なので長時間水にさらさないように注意しましょう。
また、鉄などが豊富な血合いの部分も使いましょう。
鉄欠乏性貧血の予防に鉄分の補給は欠かせません。
しかし、レバーはどうも苦手という方には、マグロやカツオの血合肉がおススメです。
血合肉には、普通肉の10倍から30倍の鉄分が含まれています。
DHAやEPA、ミネラルも普通肉より多く含まれています。
また、普通肉にはそれほど含まれていないタウリンは、血合肉ではイカ、タコに匹敵します。
鮮度の良いマグロを求めて、血合肉も残さず食べると良いでしょう。
マグロのビタミンB6やアボカドのビタミンC、Eには、美しい肌や髪の維持を助ける働きが期待できます。
ビタミンCには、DHAが体内で酸化するのを防ぐ働きもあります。
マグロのセレンとアーモンドのビタミンEの相乗効果で、免疫力の向上が期待できます。
また、アンチエイジング効果の働きもあると言われています。
トレーに入ったサクを買う場合は、ドリップと呼ばれる赤い汁が出ていないことが基本です。
切り身は鮮やかな赤色で透明感があり、ツヤがあるもの。
筋が等間隔で縦に平行もしくは斜めに入っているものを選ぶ。
保存する場合切り身は、ペーパータオル等で水気を拭き取って冷凍保存する(保存期間は2週間)。
刺身が余った場合は焼いて火を通してから冷蔵保存し、翌日には食べきる。
冷凍マグロを解凍するにはコツがあります。
用意するのは市販の半透膜シート。
半透膜シートは水分だけを通すため、うまみはマグロの中にとどめたまま、水分を抜くことができます。
コツは冷凍マグロ全体を丁寧に半透膜シートに包み、そのまま冷蔵室でゆっくり解凍することです。
半透膜シートの代わりに、3%くらいの食塩水に浸した布巾をかたく絞ったものを使うこともできます。
解凍したマグロを切るタイミングは、表面が溶け出したくらいが切りやすく、盛り付ける頃には全体が溶け、角が立った美味しい刺身になります。