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大豆
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大豆は、東アジアに分布している野生種から分化し、中国で発達しました。
日本では縄文遺跡に食用として利用された形跡が残されています。
大豆は「豆の王」といわれるように豆類の中でもタンパク質の含有量が最も多く、しかもアミノ酸の組み合わせが、動物タンパクによく似ていることから、「畑の肉」とも称される、非常にすぐれた栄養食品です。
脂肪も多く含まれていますが、動物性の脂肪のようにコレステロールが多くないので、安心して食べられます。
ビタミンは、B1、B2、E、などが豊富で、カルシウム、カリウム、鉄も多く有しています。
コレステロールを下げるリノール酸やサポニン、神経の発育を促すレシチンといった、微量成分も見逃せません。
大豆に含まれる脂質のレシチンは、頭の回転をよくし、記憶力や学習能力を高める効果があります。
DHAを多く含む青魚と一緒にとると、より効果的です。
大豆はさらに、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持つイソフラボンを含むのが特徴です。
これは、骨粗しょう症の予防や丈夫な歯の維持、更年期障害の軽減が期待できます。
大豆を若どりしたのが枝豆で、必須アミノ酸の上質なタンパク質、脂肪をバランスよく含み、大豆にはない、カロテンやビタミンCも含みます。
また、アルコール代謝を進め、肝臓負担を軽くする成分が含まれているので、枝豆はビールのおつまみに最適です。
サポニン、葉酸、ユビキノンなど、枝豆で特に多く摂取できる成分もあります。
葉酸は鉄と合わせて貧血予防に期待できます。
枝豆は、つまみだけでなく、料理にも活用してみたい食材です。
肥満を防止し、コレステロールを下げるためには、動物性のタンパク質を減らし、植物性のタンパク質を多く取ることが大切です。
その代表が大豆です。
豆腐、おから、納豆などの大豆食品を多く食べることで、肥満は防げます。
大豆には、サポニンという物質が含まれていますが、これが、小腸に働いて、体脂肪を減らすことにも役立ちます。
また、酢大豆が、肥満にすぐれた効果があるといわれています。
大豆を米酢に2日間漬け込んで、これを乾燥させます。
毎日、小さじ1~2杯ずつ食べていると、ダイエット効果があるといわれます。
植物性タンパク質の中に含まれているアルギニンというアミノ酸は、血中のコレステロールを低下させる働きがあります。
そのうえ、大豆の脂肪の中には、リノール酸、オイレン酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれているため、血中の老廃物を除去し、血管を丈夫にする働きがあります。
また、サポニンも、血液の酸化を防ぎますので、大豆を毎日食べれば、動脈硬化の予防になるだけでなく、血管の若さを保てます。
酢大豆を毎日食べれば、いっそう効き目が期待できます。
肝臓病の食事療法は、高たんぱく低脂肪が基本ですが、大豆はその条件を満たす食品です。
肝機能に悪影響をもたらす過酸化脂質の増加を防ぐサポニンや、脂肪の酸化を防ぐビタミンEが豊富に含まれているので、常食すれば、肝臓障害を取り除き、肝機能を正常化してくれるでしょう。
腸にガスが溜まって苦しいのは、腸内で異常発酵が起こっているからです。
このような時は、納豆を食べると治まります。
納豆に含まれる納豆菌は、乳酸菌よりすぐれた整腸作用を持っているからです。
納豆を常食すれば、腸の働きが強まり、美容、健康にも大変役立ちます。
大豆に豊富に含まれるビタミンB2は、エネルギー代謝を盛んにする作用があるので、疲労回復やスタミナ増強にはもってこいです。
とくに納豆は、ビタミンB2が大豆の5倍にも増えているので、スタミナ食としては理想的です。
強精、健脳にも効果を発揮するでしょう。
大豆には豊富な鉄分が含まれています。
貧血の人は、大豆100gを煮て、毎日食べ続ければ、貧血の症状が改善されます。
温めた豆乳に水あめを加えて空腹時に飲むと胃炎や胃潰瘍の治りを早める効果があります。
納豆に含まれる豊富なビタミンB群は、皮脂の分泌を抑える働きがあるので、ニキビや脂性肌を防いでくれます。
また、老化防止のビタミンといわれるビタミンEが、血行をよくし、新陳代謝を活発にしてくれるので、肌荒れにも効果があります。
大豆の胚芽部分には女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンが多く、骨粗しょう症の予防やコレステロール値の上昇を緩和する効果があります。
小さな粒に満点の栄養が詰まっている大豆。
消化吸収をよくするためにも煮ることをお勧めします。
ただし、カリウムや鉄は水溶性なので、煮汁も一緒に食べ、栄養素を無駄なく摂取しましょう。
煮物や汁物の具を増やしたいときには、少量パックの水煮缶が重宝します。
高温で加熱殺菌された缶詰大豆は、かなりやわらかくなっていて調理時間が大幅に短縮できます。
9~11月
粒の大きさが揃っている。
虫食いや傷がない。
表面にツヤがあり、ふっくらとしているものを選ぶ。