免疫力を高める明日葉(あしたば)の栄養、効能効果

今日摘んでのすぐ明日新芽が出るというほど、生命力が強いことから「明日葉」の字が当てられました。

明日葉は、日本だけに自生しているセリ科の植物で、名前の由来にたがわず、すばらしい薬効を備えています。

不老長寿の野菜としても有名ですが、含んでいる栄養素からその効果がうなずけるというものです。

ビタミンCをはじめカロテン、ビタミンB2食物繊維など豊富に含まれています。

アシタバ

生活習慣病すべてに対して効果が期待できます。

明日葉の特徴は、茎や根を切ると黄色いネバネバした汁がにじみ出てきます。
この黄色い汁の色素成分が明日葉の特徴で、他の植物に見られないカルコンという有効成分です。

明日葉の濃い緑色は、色素成分クロロフィルによるもので、殺菌作用や皮膚の病気に有効だと考えられています。
また、ほうれん草の1.3倍と豊富なカロテンは、粘膜の保護などするビタミンAの働きを助けます。

最近は、サプリメントやあしたば青汁など市販の商品も増え、ジュースバーなどで手軽に明日葉ドリンクを飲むことが出来るようになりました。

明日葉の調理は、比較的簡単なので、家庭でも取り入れてみましょう。
硬い軸を取り、塩を少々入れた熱湯で茹でて、お浸しや和え物にするのが一般的です。

明日葉(あしたば)の注目成分

明日葉の主な栄養成分(可食部100gあたり)

明日葉の油炒め



カルコンの効能効果

明日葉のガン予防効果

明日葉のカルコン類には、細胞のガン化を促進する発ガンプロモーターという物質の働きを抑制させる効果があることが確認されています。

マウスによる実験において、カルコンをあらかじめ投与されたマウスの皮膚ガンと肺ガンの発生が、かなりの率で抑えられたと報告されています。

明日葉の坑エイズ作用

エイズはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスが、体内の免疫細胞を死滅させるため、様々な感染症をひきおこし、死に至らしめる病気です。

カルコンには、このHIVの増殖を強く抑制する効果が認められました。

明日葉の花粉症予防効果

独特の香りや苦味のもとであるカルコンは、アレルギーの原因となる化学物質を抑えて、その症状を緩和する働きがあり、花粉症予防などに効果が期待できます。

明日葉の抗菌作用

カルコンには、皮膚病の原因のひとつとされる黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌などに対する抗菌効果が確認されています。

アレルギー性皮膚疾患の多くは、これらの菌による二次感染によるものとの報告もあり、カルコンの抗菌作用は、抗生物質に匹敵するほど効果があることが確認されています。

このほか、カルコンには胃酸の分泌を抑えて潰瘍を予防する、血栓を予防するといった薬効も確認されています。

明日葉の有効成分は、カルコンだけではありません。
カリウムや鉄分などのミネラル、カロテン、ビタミンAB?などのビタミン群が豊富に含まれています。

明日葉に含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を促進し、水分代謝を活発にするため、むくみや高血圧の予防効果が期待できます。

明日葉は、てんぷら、お浸し、あえ物、みそ汁の具などにして美味しくいただけますので、積極的に利用していただきたい食材です。


あしたばの食べ方

特有の香りと苦みがあるので、ゆでてサッと水にさらしてから調理すると良いでしょう。
ごま和えや天ぷらは、苦みがほど良く合って美味しくいただける一品になります。

たくさんあるときは、油で炒めて砂糖と醤油で炒り煮にしておくと、はし休めに美味しくいただけます。

明日葉の効果的な食べ方

あしたば+マヨネーズ

明日葉は、脂肪分のある食品と合わせて取るとカロテンの吸収力がアップします。

お勧めレシピ:あしたばツナマヨ

【作り方】

  1. あしたばの葉(80g)を熱湯でさっと茹でて水に放し、水気を絞る。
  2. 1をツナ缶(80g)、マヨネーズ(大さじ2)と和える。

あしたばツナマヨ

明日葉の選び方

緑色が濃く鮮やかで、葉にツヤがあるもの。
茎は鮮度が悪くなると折れやすくなるので、しなやかなものを選ぶ。

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