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もやし
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もやしは、マメ科の種子を水に浸して、暗所で発芽させたものです。
日本だけではなく、中国や朝鮮、東南アジアで古くから利用されていました。
日本での栽培は江戸時代に始まったとされ、古くは温泉やわき水を利用した地方独特の栽培法が見られました。
現在では、ほとんどが大規模な工場生産になり、1年を通して安定した価格で供給されています。
もやしのいいところは、季節を問わずいつでも作れ、味も良く栄養的にみてもすぐれていることなどが上げられます。
農薬や肥料を使わない清浄野菜であるという点も、見逃せない利点でしょう。
原料の豆は、大豆、緑豆のほか、近年は安価で栽培しやすいブラックマッペ(ケツルアズキ)を用いることが多くなってきました。
ふつうもやしと呼んでいるものは、緑豆やブラックマッペですが、朝鮮料理のナムルでおなじみの、頭に大豆のついた大きめの大豆もやし、糸のように細いアルファルファも、もやしの仲間です。
もやしの美味しさはまず、噛んだ時のシャキシャキ感にあります。
あの独特の噛み応えは他の野菜では味わえません。
独特のシャキシャキ感は、もやしが光のない場所で育つことから生まれます。
植物はその場を動くことができないので、光の当たらない場所で育てると光を求めて一つ一つの細胞をできるだけ大きく成長させようとする習性があります。
そのため、もやしの細胞は大きくしっかりとしています。
他の野菜では細胞は小さく弱弱しい。
試しにもやしを光に当てて育てると、茎は細長く伸びて緑の双葉が大きく開きます。
しかし、その細胞は小さく、シャキシャキ感のないもやしになります。
もやしの美味しさは食感でけではありません。
実は美味しいダシが取れるのです。
中国の隠元和尚ゆかりの料理は、もやしを炒めた汁でシイタケを煮て、素麺にかけるというもので、もやしの炒め汁からは、うま味のもとであるアミノ酸が検出されました。
もやしのアミノ酸は原料である豆のタンパク質が、発芽時に酵素によって分解されてできます。
もやしは発芽後6~10日で出荷されるが、その頃は豆のタンパク質がアミノ酸となり、芽の部分に含まれています。
これがさらに成長すると葉や茎を作るためにアミノ酸は再びタンパク質になってしまいます。
タンパク質そのものは味がなく、アミノ酸になってはじめてうま味となるので、もやしは最も美味しいときに食べられていることになります。
もやしは茎が白くて太く、しっかりしているものが良品です。
茎が黒ずんでいたり黄色っぽくなっているものは避けましょう。
とくにひげ根の部分の変色に注目して選びましょう。
豆もやしの場合は、豆が小粒でよくそろっていること、茎が太くて純白なこと、もやし特有の香りがあることなどが、よいもやしの条件です。
料理に使うときは、面倒でもひげ根を処理したほうがおいしくいただけます。
なお、切ったあと水に長く潰けておくと、せっかくのビタミンCが水に溶け出してしまいますから早めに調理するよう注意しましょう。
保存する際は、ポリ袋に詰めて、冷蔵庫に入れると良いでしょう。
もやしを栄養面からみると、ビタミンC やカルシウムを多く含むことがわかります。
豆の状態では含まれていなかったビタミンCが、発芽することによって作られ、アミノ酸の含有量も増加します。
成長の各段階でビタミンCの量を比較すると、発芽1日目にはもう豆のときの倍以上、出荷される頃の8日目になると4倍に増えています。
ちなみにビタミンCは緑豆もやしやブラックマッペもやしに多く、大豆もやしやアルファルファには骨の形成に欠かせないビタミンKが含まれます。
また、ふつうのもやしにはビタミンA効力はありませんが、アルファルファには含まれています。
中国では昔から、豆もやしは夏バテ対策のスタミナ食として、また疲労回復や滋養強壮の食べ物として、珍重されてきました。
ゆでた豆もやしにごま油、しょうゆ、白ごまをまぜたナムルは、風味がよいので食欲増進にもつながり、一石二鳥です。
豆もやしには、肝臓の機能を高める効果があります。
またビタミンCも肝臓の働きを助けるので、ふだんから酒量の多い人やタバコを吸う人は、もやし料理を常食すると良いでしょう。
みそ汁の具にしたり、油炒め、ゆでてお酢やラー油などであえてもおいしくいただけます。
加熱しすぎないことが栄養を効果的に摂るたまの重要ポイントです。
もやしは食物絨維が多く、常食すれば便秘の症状もしだいに改善されるでしょう。
また、植物性たんぱく質食品で、脂肪の代謝を促すビタミンB2も含まれているので、ダイエットにも効果的です。
アルファルファは、アメリカでダイエット食品として人気を博したもので、サラダにしてドレッシングをかけて生食するのが良いでしょう。
生だとビタミンCをそこなわずに摂取できるため、美容効果も期待できます。
ひげ根が短くて透明感があるもの。
軸の色が白くて茶色い変色がなく、ハリ・ツヤがあるもの。
豆付きのもやしは、豆が開いていなく、黒ずんでいないものを選びましょう。
保存する際、開封したもやしはポリ袋に入れて軽く袋の口を閉じ、冷蔵庫で保存(保存期間は2日間)。
口当たりをよくするには、面倒でもひげ根を取り除くと良い。
フライパンをよく熱して短時間でシャキッと炒める。
油を入れたら塩少量を加えてからもやしを入れて炒めると青臭さが抜けてシャキッと仕上がる。
臭みを取り、色を白く仕上げるには酢少々を加えた熱湯で茹でると良い。
茹で時間は30秒から1分以内。
茹ですぎると歯ごたえがなくなるばかりか、ビタミンCも流出してしまう。
栄養素が少ないとはいえ、ビタミンCやカリウム、カルシウムが少量含まれているもやし。
これらの栄養素を最大限に取り入れるには調理法が重要です。
ビタミンCとカリウムは熱に弱いため、サッと炒めるくらいにしましょう。
火は余熱で通すこともできます。
また、短時間の加熱ならシャキシャキとした食感も失われません。
カルシウムは酢と一緒にとると吸収率が高まるので、ナムルなどにすると良いでしょう。
もやしに含まれるカリウムと、さばのDHAやEPAは、血圧を下げる働きが期待できます。
高血圧を予防するので、動脈硬化を防ぐのに役立ちます。
おすすめレシピ:さば水煮缶ともやしの甘辛炒め
もやしとしめじのカリウムや食物繊維が合わさることで、むくみや解消予防に役立ちます。
また、脂肪の吸収を抑える働きもあり、ダイエットの効果が期待できます。
おすすめレシピ:しめじともやしの中華炒め