梨(なし)

  • 薬効:疲労回復 咳 痰 解熱 のどの痛み 消化促進 二日酔い  

梨(なし)の原産は、中国といわれています。
日本には和梨、西洋には洋梨とそれぞれ特徴のあるなしがあります。

和ナシには、赤ナシと青ナシの系統があり、ポピュラーな二十世紀は青ナシ系です。

梨 幸水

赤ナシ系には、長十郎、豊水、幸水などの品種があります。
赤ナシのほうが甘みが強く、青ナシは果汁の多さと、さっぱりした甘みが売りものです。
また、青ナシのほうが日持ちがいいので保存に便利です。

日本では、そのまま食べるのが一般的ですが、欧米ではサラダに入れたり、砂糖煮にして食後のデザートに多く使われます。

また、朝鮮半島では、漬け物にしたり、料理に入れたりと幅広く使います。

店頭での選び方ですが、手にしてみて、ずっしりと重みがあり、皮が張ってみずみずしいものを選ぶと良いでしょう。
傷がついているもの、ぶよぶよしているものは避けましょう。

8月がはしりで、和ナシの旬は9月です。
主産地は鳥取や長野です。
ちなみに洋ナシは少し時期が遅れて9~10月にかけて旬を迎えます。

洋なしとはいっても、東北各地で生産されているので、日本産のナシが手軽に味わえます。
洋ナシの豊かな香り、やわらかい舌ざわりもなかなか良いものです。



なしの栄養素と効能効果

ナシの成分は90%近くが水分です。
糖分の正体はショ糖と果糖で、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸も多少含んでいます。

ビタミンは、B1、B2、Cが含まれますがいずれも少量です。
その代わり、消化酵素を含み、肉類のタンパク質を分解する作用があります。
その他、カリウム鉄分、アスパラギン酸を若干含んでいます。

ナシには、さまざまな薬効のあることが知られていますが、なかでも特筆なのが解熱作用です。
風邪で熱があり、のどが渇くときには、ナシを食べると良いでしょう。
熱をやわらげ、のどの渇きも止めてくれます。

同じ風邪でも咳の出る場合や、のどがヒリヒリして痛む、痰が絡むといった場合には、ナシのシロップを服用します。
ナシをジューサーにかけ、氷砂糖あるいはハチミツを加えて弱火で煮つめます。
この煮汁を1日数回飲めば、咳や痰を除き、のどの痛みを解消させます。

二日酔いでのどが渇き、体がほてる場合などにも効果的です。
ナシとレンコン同量をジューサーにかけて、ジュースにした「蓮梨汁」は薬膳で、これを飲めば、二日酔いがすっきり治ります。

また、ナシは肝臓を保護し、食物の消化を助けるといわれており、二日酔いでなくても、日ごろからお酒を飲む機会が多い男性にピッタリです。

ナシには、ビタミン類は少ないのですが、かわりにアスパラギン酸が含まれているので、疲労回復に良い果物です。



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