大豆の効果的な調理法
生の大豆には、タンパク質の消化を阻害する酵素が含まれるうえ、血液を凝固させる成分もあるので調理の際は、十分に加熱をしなければなりません。
これらのマイナスは熱によってなくなりますから、大豆のすぐれた栄養効果を得るには、何よりしっかり煮ることが大切です。
煮豆というと、とかく甘い味付けをしてしまいますが、それではついつい砂糖の取りすぎになりがちです。
お勧めメニューは、「大豆と野菜のヘルシー煮」です。
昆布だしを煮汁に使うことで、うまみを大豆にしみ込ませ、砂糖を控えめにできるのが魅力のおかずです。
具には水煮した大豆に加え、ビタミンA豊富なニンジンや、食物繊維の多いゴボウ・レンコンを使うと良いでしょう。
昆布のミネラルもたっぷりで、冷蔵庫で3日は保存できます。
大豆を購入する場合は、色つやが良く、粒のそろった形のいいものを選びましょう。
保存の際は袋の口を密閉し、缶に入れて冷暗所に保存すれば、光に弱いビタミンB群を損なわずに済みます。
乾燥した豆を戻す際は、長時間水につけてふやかすより、圧力釜で煮るほうが水溶性の成分を多く残すことができます。
人の体内では、必要に応じて骨に蓄えたカルシウムを血中に取り出し、さまざまな体の作用に使っています。
その働きをコントロールするのが女性ホルモンのエストロゲンで年齢とともにホルモンの分泌が減ると、カルシウムはどんどん失われて骨はスカスカになります。
大豆のイソフラボンは、エストロゲン同様、これを抑える働きがあるので、若い時期から大豆食品を積極的にとり、骨粗鬆症を予防しましょう。
大豆は、有効成分が豊富な、食卓に欠かせない健康食材の代表といって良いでしょう。