トリプトファンの睡眠効果
牛乳と豆乳で睡眠誘導
眠りを誘導するホルモンの一つにメラトニンがあり、これは体内に最初から存在するものではありません。
メラトニンの原料は、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンで、これは食事によって体内に取り入れられます。
腸壁から血液中に取り込まれたトリプトファンは、脳に到達するとセロトニンという物質になり、これが代謝されてメラトニンになります。
睡眠障害のある人は、このトリプトファンのストックが少ないため、メラトニンの生産が間に合っていないと考えられますので、これを改善するためには、トリプトファンの血中濃度のレベルを上げておく必要があります。
トリプトファンが含まれている代表的な食品は、牛乳や大豆で、質の良い睡眠をとるためには、メラトニンが分泌しやすいように、牛乳と大豆を心がけて食べると同時に、日頃から体質改善をしておくことが重要です。
睡眠効果をもたらす成分はトリプトファンだけではありません。
牛乳に豊富なカルシウムは、神経をリラックスさせる作用があり眠りを誘います。
神経の伝達は、電化されたイオンによって行なわれますが、カルシウムが不足して体内のミネラルバランスが崩れると、イオンがスムーズに働かなくなります。
すると、神経の伝達がうまくいかなくなり、イライラのものととなってしまいます。
体内にカルシウムがたっぷりあり、適正なミネラルバランスが保たれていれば、情報はスムーズに伝わりリラックスできます。
さらに牛乳のタンパク質から体内で生成されるペプチドにも、精神を安定させる働きがあり、こうした牛乳の癒し効果は、直接的でないにせよ、間接的に眠りを誘ってくれます。
睡眠効果を手軽にもたらす方法として、牛乳と豆乳を半々で温めたホットミルク豆乳がおすすめです。
消化・吸収もよく、胃にもたれないので、温めて飲むことで体温も上がりやすくなり、飲んでから1時間ほどで眠気がおだやかにやってきます。