ネギの効果的な調理法と選び方
ネギの有効成分である硫化アリルは揮発性のため、水にさらしたり、長く煮込んだりすると効果が失われてしまいます。
健康効果を考えるなら、できるだけ生に近い状態で利用するのが良く、味噌汁に入れるときは火を止めてからさっと入れたり、白髪ネギなどで用いる際も、水にさらす時間は2~3分程度にするのが賢いやり方です。
ビタミンB1を十分に活かすうえ、くさみ消しの働きもあるネギは、肉類(特に豚肉)と相性が良いので上手に利用しましょう。
硫化アリルは、加熱で効果が半減しますが、その分甘みが増し、美味しくなります。
長ネギ(根深ネギ)には、土の中の白い部分ほか、地上で日光を浴びた葉の部分もあり、こちらは緑黄色野菜と同じくらいにビタミンA、Cやミネラル分が豊富です。
皮膚や粘膜を健康に保つことで風邪への感染を予防したり、病気への抵抗力・免疫機能を高めてくれるので、捨てずに活用しましょう。
かまえて調理して食べるということではなく、朝の味噌汁にパラリとちらしたり、昼食のめん類に薬味としてきかせるだけで、体には大きなプラスになります。
昔から風邪の予防や症状改善の民間薬に使われてきたネギですが、現代風にアレンジするなら、硫化アリルの多い白い部分を刻んで熱湯を注ぎ、ハチミツ(刻みしょうがもOK)を加えます。
このお湯を飲むことで発汗、解熱が期待できますので、風邪のひき始めなどにお勧めです。
料理の際は、できるだけ生に近い形で取るほうが良く、定番の「ネギと魚介のぬた」などがお勧めです。
材料はネギのほか、ワカメなどの海藻やサバなどの魚介類。
海藻には食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富なうえ、サバには不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)や高血圧を防ぐタウリンがたっぷりです。
これに、ネギを加えることで、サバのビタミンB1がしっかり活用され、健康&強壮にに好適です。
ネギの選び方
ネギには白い部分を食べる根深ネギと、葉の部分を食べる葉ネギがあります。
根深ネギは葉の緑色が濃く、白い根の近い部分に張りとツヤがあって長いものを選びます。
葉ネギは葉の部分が長く、先端まで張りがあるものがお勧めです。
根深ネギや葉ネギとは別に、ワケギやアサツキもネギの仲間です。
青々とした部分が多く、ビタミンやミネラルは他のネギにまさるとも劣らない量を含んでいます。
とりわけ豊富なカロチンは、緑黄色野菜と比べてもひけを取らないほどですので、こまめに使いたい食材です。