アーモンド

  • 薬効:動脈硬化 貧血 骨粗鬆症 がん 老化予防  

近年、美容と健康に良いと注目されているアーモンド。
その歴史は古く、紀元前4000年ごろのメソポタミアでも食べられていたといいます。
古代エジプトでは、ツタンカーメンのお墓に「死後の旅路の食べ物」としてアーモンドオイルが添えられていたとか。

アーモンドは中近東、中央アジア、西アジア原産のバラ科サクラ属の植物で、その実は古くから、保存食、携行食、滋養強壮の食べ物として重宝されていました。

現在の主な産地はアメリカ(カリフォルニア)、フランス、イスラエル、トルコなどです。

アーモンドの栄養素効能効果

アーモンドは、主成分である脂質のほとんどが、リノール酸など不飽和脂肪酸で構成されています。

アーモンドに含まれる不飽和脂肪酸(リノール酸など)には、抗コレステロール作用があり、動脈硬化などの生活習慣病予防に有効です。

ほかの栄養素についても、ビタミンのB1、B2、Eや、カルシウム、鉄分がたっぷり含まれ、とりわけ抗酸化力の高いビタミンEは雑穀やナッツ類の中でトップの含有量を誇るのが大きな特徴です。

アーモンド100gに含まれるビタミンEは31.2mgで、23粒で1日に必要なビタミンEをとることができます。
アーモンドに含まれる抗酸化力の高いビタミンEは、がんや心臓病、脳卒中などの生活習慣病の予防と老化予防の効果を発揮します。

アーモンドに含まれるビタミンEには、抗酸化の働きのほか、末梢の毛細血管を拡張させ冷え性や肩こりを改善させる効果があります。

また、血行を良くする働きもあるので、血行不良からくる肩こりや頭痛、冷え性のなどの解消に役立ちます。

アーモンド

抗酸化による老化予防に加え、ホルモンの代謝にも関与し、若さを保つために効果を発揮します。

栄養の代謝を促すビタミンB群のほか、貧血に良い鉄分、骨を丈夫にするカルシウムも多いアーモンドは、まさに手軽な栄養補給食といえます。

主成分の脂質の3分の2はオメガ9のオレイン酸です。
カルシウム鉄分マグネシウムなどのミネラルタンパク質も豊富に含まれています。

食物繊維も多いので整腸作用も期待できます。

ただし、10粒でご飯1/3杯分に相当するカロリーはかなり高く、食べ過ぎには注意が必要で、市販の加工品には塩分も多く含まれるものもあるのが気になる点です。

ローストしたものを食べるだけでなく、料理の素材として上手に使う工夫をすると良いでしょう。

アーモンドの注目成分

アーモンドの主な栄養成分(可食部100gあたり)

ナチュラルアーモンド


アーモンドの種類・品種

アーモンドには多くの変種や栽培種がありますが、主な品種は核のやわらかい果樹用の軟核種とかたい観賞用の堅核種に分類されます。

軟核種には核に含まれる「仁」が甘い甘仁種(スイートアーモンド)と、苦い苦仁種(ビターアーモンド)の2種類があり、一般に食用として出回っているのはスイートアーモンドで、ビターアーモンドはエッセンスを得る原料とされています。

アーモンドの賢い食べ方

豊富なビタミンEとリノール酸が体におすすめながら、カロリーの高さがやや気になるアーモンド。
塩分も多い加工品を酒のつまみにするばかりでなく、乾燥品をスライスして料理やお菓子作りの材料に利用するのも良いでしょう。

たとえばスライスしたものを衣代わりにまぶした「カボチャのアーモンド揚げ」などです。
スライスすることでアーモンドの量を少なくすることができるうえ、こちらも豊富なカボチャの脂溶性のビタミンEともども、油を使うことで吸収率を高めることができます。

アーモンドの薄皮にはポリフェノールが含まれているので、薄皮ごと食べると良いでしょう。

アーモンドの栄養素を効果的に引き出す調理法

栄養素を吸収するにはすりつぶして細胞壁を壊す

アーモンドは細胞を強化するビタミンE、疲労回復を促すビタミンB1を含みます。
これらの栄養素はアーモンドの細胞壁を壊すことにより吸収できるので、すりつぶすのが効果的です。
ビタミンB2は光に弱いので、日光に当てないようにしましょう。


アーモンドの健康効果倍増の食べ合わせ

アーモンド+イチゴ

アーモンドのビタミンEと、イチゴのビタミンCには、それぞれ免疫力強化の効能があると言われ、これらを合わせて取ることで、より健康増進が期待できます。

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