胡桃(くるみ)

がんや生活習慣病、美容、認知症の予防、改善に効く胡桃

  • 薬効:便秘 美肌 肥満 糖尿病 動脈硬化 強壮 せき 不眠症 がん 

くるみの歴史は古く、紀元前7000年頃から食用にされていたと言われます。
日本でも縄文時代の遺跡からくるみが発見されています。

平安時代の医学書には、「滋養強壮、肌や髪によく、便秘にもいい」などと、その効能が書かれているそうです。

クルミ

くるみの栄養素と効能効果

くるみは、常食すると腎臓の機能を高める、肌を美しくするなどのさまざまな健康美容効果が期待できます。

くるみは、100gで673キロカロリーもある、高エネルギー食品です。
果肉の6~7割が脂肪分で、リノール酸(オメガ6)とα-リノレン酸(オメガ3)が4対1とバランスよく含まれています。

オメガ3のα-リノレン酸をナッツ類で最も多く含むのがくるみで、動脈硬化や心疾患の予防にも適しています。

α-リノレン酸は体内でDHAEPAに変換されるので、記憶力アップや認知症の予防にも期待されます。

クルミ

タンパク質も他のナッツ類に比べ良質で、カロチン(ビタミンA)、ビタミンB1、リボフラビン(ビタミンB2)、ビタミンE葉酸などビタミンも豊富です。

ほかに、カルシウムマグネシウムカリウム、リン、鉄などを含み、「貴族の美容食」として愛好されただけのことはあります。

ただし、過ぎたるは及ばざるごとしで、いくらすぐれた栄養食品でも、たくさん食べ過ぎると、かえって害になりますので注意が肝心です。
とくに高齢者は食べ過ぎないように気をつけましょう。



くるみの肥満防止効果

肥満を防止し、コレステロールを下げるためには、植物性のタンパク質を多く摂ることが大切です。

くるみを毎日少しずつ食べていると、植物性脂肪であるリノール酸が、エネルギー代謝を正常にしてくれ、肥満や糖尿病の予防に役立ちます。

動脈硬化予防作用

くるみの脂肪の中には、不飽和脂肪酸が多く含まれているため、常食していると、血中の老廃物を除去し、血管を丈夫にする働きがあります。
動脈硬化の予防になるだけでなく、血管の若さを保ちます。

くるみの強壮効果

くるみは古来より、強壮薬として用いられてきました。
高エネルギー食品であると同時に、脂肪やタンパク質が消化吸収されやすい形になっているためです。
1日数個を食べれば、体力がめきめきアップします。
渋皮をつけたまま食べると、さらに効果的です。

くるみのせき止め効果

くるみを1個分としょうが1片を細かくきざんで、せきが治まるまで、朝夕食べます。
また、すりつぶして熱湯で溶き、砂糖とおろししょうがを適量混ぜたものを飲んでも効きます。

くるみの便秘改善効果

くるみを食べることで、胃腸の働きがアップします。
頑固な便秘には、くるみとごまを30gずつすりつぶしたものに、熱湯を注いで飲めば、自然な通じが得られます。



くるみの不眠症改善効果

くるみには、体内時計を調整して眠りを誘うホルモン、メラトニンも含まれていてその効果も期待できます。

神経が過敏で、夜も寝つきが悪い、といった場合、毎日数個くるみを食べるだけで、神経過敏がやわらぎ、安眠できるようになります。

くるみの美肌効果

くるみを常食していると、しだいに肌がつやつやとして、張りが出てきます。血液が浄化され、皮膚の新陳代謝が盛んになるからで、老化防止にもかっこうの食品といえます。