2015.02.15
カテゴリ:病気
お酒と生活習慣病
適量なら百薬の長
昔からお酒は「百薬の長」と言われています。
適量のお酒を飲むことはストレスの緩和や血行促進など体に良い働きをもたらします。
国立がん研究センターの調査では、適量の飲酒を続けている人では、脳卒中の発症が4割低下することが示されています。
これはアルコールの作用で善玉コレステロールであるHDLコレステロールの血中濃度が上がることや、血液が固まりにくくなることが理由として考えられます。
ただし、アルコールの良い影響が得られるのは、適量を守っている場合に限られます。
節度ある適度な飲酒量は
1日平均アルコール量で20g。
ビールなら中瓶1本(500ml)
日本酒1合(180ml)
赤ワイングラス2杯(200ml)
焼酎半合(90ml)
くらいです。
飲み過ぎは万病のもと
過剰な飲酒は、様々な生活習慣病につながることがあります。
- アルコールは高カロリー
アルコールは度数が高いほど高カロリーなので、飲み過ぎは肥満につながります。
お酒を大量に飲む人に脂肪肝がよく見られるのは、脂肪酸から中性脂肪が作られれ、肝臓に蓄積されるためです。
- 血圧が上昇
アルコールは血圧を一時的に下げることもありますが、適量以上を飲み続けると、高血圧の原因となります。
アルコールで血圧が上がるのは、血管の収縮反応が高まるほか、心臓の拍動を早める交感神経が刺激されることなどが理由です。
- 脳卒中・心臓病の原因に
飲酒量が多くなるに従って、脳卒中や心臓病のリスクは高まります。
アルコール摂取量が日本酒にして1日平均3合以上の男性は、時々しか飲まない人に比べて脳卒中を1.6倍発症しやすいという国立がん研究センターの調査検査もあります。
また、アルコールは不整脈を誘発し、心不全などの原因になることもあり、これらの危険性は飲酒量が増えるにつれて大きくなります。