いちご

  • 薬効:風邪の予防 歯槽膿漏 しみ・そばかす ウオノメ  

野生いちごは人類にとって大切な食べ物の一つで、石器時代までさかのぼるとされ、世界各地に分布していました。

いちごの栽培が始まったのは14世紀のヨーロッパで、現在の栽培いちごのルーツは、18世紀ごろにオランダで作られたといわれています。
日本へは江戸時代、オランダ人によって伝えられ、和名「オランダイチゴ」と呼ばれていました。

わたしたちが果実と思って食べている部分は、じつは花托(カタク)の肥大したもので、本当の果実は、種のように表面に付いている小さな粒の部分です。

ひと昔前までは、ダナー種が幅をきかせていましたが、現在では女峰とか豊の香といった品種が多く店頭に出ています。

食べ方にしても、以前は必ずコンデンスミルクや砂糖をかけて食べていたものですが、最近の品種は十分甘みがあるため、そのまま食べることがふつうになりました。
品種の改良とともに、食べ方まで変わってくるという例です。



いちごの注目成分

いちごの主な栄養成分(可食部100gあたり)

苺

いちごの栄養素と効能効果

いちごはビタミンCが多く含有されていることでよく知られています。
いちごは、果実類の中では最も多くビタミンCを含み、「ビタミンCの女王」と呼ばれています。
100g中におよそ50~100mgで、1日に5粒も食べれば、必要量を十分摂取できるほどです。

糖分は主にブドウ糖と果糖で、酸味にはクエン酸リンゴ酸を含んでいます。

ひじょうにいたみやすいくだものですので、できるだけ鮮度のよいものを買ってきて、その日のうちに食べるのが良いでしょう。

鮮度が落ちると、肝心のビタミンCも損なわれてしまいます。
新鮮なものは、色つやがよく、ヘたの部分もピンとしています。
水洗いするとき、へたをつけたまま洗うことが重要です。
ヘたを取ってから洗うと水っぽくなり、ビタミンCも水に溶け出てしまいます。

ビタミンCは水溶性で、かつ酸化しやすいので、加熱処理するイチゴジャムやすりつぶしたりするジュースやアイスクリームなどの半加工品は酸化が進み、ビタミンCが失われます。

最近はハウス栽培で、年間を通して出回っていますが、やはり手ごろな値段になるのは、出盛りの1~2月です。
おいしいくだものの少ない春先のいちごは、貴重なビタミンを補給できる果物です。

タバコを吸うとビタミンCが大量に消費され損なわれます。
一説には1本吸うごとに、20mgのビタミンCが失われるといいます。

愛煙家はいちごのように、ビタミンCが豊富に含まれている果物を積極的に食べると良いでしょう。

ビタミンCは風邪の予防にもよく、肌のメラミン色素が増加するのを抑える働きもあります。

毎日いちごを常食していれば、シミ、ソバカスの予防になり、美容効果も期待大です。

ビタミンCがたりなくて歯ぐきから血が出るような場合にもいちごは効果を発揮します。
常食すれば、歯ぐきを丈夫にし、歯槽膿漏の予防にも効果的です。

また、いちごの果肉には抗酸化物質のアントシアニンも含まれています。

外用としては、ウオノメ取りに効果があります。
イチゴの葉を塩でもんで日に数回、患部に貼ると、1週間ほどでなおります。

また、いちご数個をしぼり、コップー杯の牛乳で溶くと、肌の汚れや脂を落とす乳液となります。
ただしこれは、脂性の肌の人向けで、ふつう肌の人には強すぎるので使用する際には気をつけましょう。


いちごの保存方法

すぐに食べる場合は、洗わずにヘタを付けたままラップに包み、冷蔵庫の野菜室保存します。

長期保存(冷凍保存)する場合は、水洗い後、ヘタを取り、できるだけ低温で急速冷凍します。
その後の保存も品質劣化を避けるには、-18℃以下が適しています。

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