決明子(ケツメイシ)

  • 別名:夷草(エビスグサ) ハブ茶
  • 薬効:便秘 視力回復

熱帯アジア原産のマメ科の1年草植物、決明(エビスグサ)の成熟種子を乾燥したものです。

エビスグサ

成分としてはアントラキノン誘導体としてエモジン、ナフトビロン誘導体イソクマリンを含有します。

漢方では眼の症状の改善,便通をよくする,肝腎を補益し、筋骨を強める効果があるといわれています。

特に眼科によく用いられ、決明子の名称も“目を明らかにする”から由来しています。

エビスグサの種子をほうじたものを“ハブ茶”といい、お茶の代用とします。
ハブ茶は便通をよくし、血圧降下作用があり、強壮作用もあり肝臓と腎臓を強くします。

同属のアブソウも同様に処理されてハブ茶と呼ばれますが、市販品の多くは決明子を使用しています。

決明子は、中国の古来よりの生薬で、古典医薬品集の『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』や『本草綱目(ほんぞうこうもく)』に収載され、眼の薬として主に処方されていました。



決明子の注目成分

  • エモジン、イソクマリン

決明子の効果効能

  1. 急性結膜炎や流行性角膜炎・結膜炎による目の充血、疼痛、流涙など、主に眼球外部の炎症に有効です。
  2. 血圧降下作用は緩慢です。
  3. 消炎・瀉下作用があります。
  4. 目の充血・口臭・尿が濃いなどの症状のある便秘に用いられ、特に作用が緩慢なので老人の便秘で高血圧の人に適しています。


決明子の活用法

常用量は1日9~15gです。1
2gを煎じこれにドクダミ15gと水を加えて煎じなおし1日量とします。高血圧に有効です。

便秘には10月頃採取した種実10~20gを1日量として1.8リットルをヤカンに入れて、外皮がむけて濃紅褐色になるまで煎じます。
朝一番に300ml飲み、残りを空腹時と食前に飲みます。

決明子の注意する点

  1. 下痢や低血圧の人は使用しないこと。
  2. 慢性の腸疾患のある人は使用しないこと。

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