鉄サプリメント

成人の体内での鉄貯蔵量は、男性で4~5g、女性でその7割ほどです。鉄の多くは、赤血球中のヘモグロビン(血色素)中にヘム鉄(機能鉄)として存在しています。

一般に、鉄は吸収効率が低いので、月経の出血で鉄が失われる女性では、鉄が不足しないように注意する必要があります。
ただし、過剰の鉄分は活性酸素による障害と相関することが知られており、必要以上摂取しないように気をつけましょう。

一般的に、男性や閉経後の女性では、鉄が不足することは少ないです。

鉄は、赤血球中のヘモグロビンを構成する因子であり、酸素を運搬する機能を持ちます。

また、鉄の一部は、筋肉中にミオグロビンとして存在し、筋肉における酸素の運搬や、体内の酸化・還元反応に関与しています。

鉄サプリメントの効能効果

鉄欠乏症性貧血の予防と改善、鉄欠乏の小児に見られる高次機能障害の改善、腎不全患者における造血因子製剤の効果促進など。

鉄の効能効果根拠

これまでに数多くの研究が行われており、効果と安全性が確認されています。

サプリメント摂取方法

鉄欠乏に伴う症状が認められる場合、あるいは月経のある年代の女性において鉄欠乏性貧血の予防・改善を目的とする場合、目安量にしたがって摂取する必要があります。

なお、食品に含まれるビタミンやミネラル、タンニン酸などの成分が、鉄の吸収効率に影響を与えるというデータが知られています。

そのため、鉄欠乏に伴う病態が改善しない場合には、それらの成分による影響も考慮して摂取方法に注意しましょう。

成人における鉄の許容上限摂取量:40mg

鉄の注意する点

通常の食材に由来する成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は報告されていない。

一般に、安全性は高いが、高用量を摂取するとき、稀に胃腸障害などを生じることがあります。

過剰の鉄は好ましくないため、必要以上には摂取しないように気をつけましょう。

一部の医薬品との相互作用を示唆するデータがあるため、何らかの医薬品を併用する場合、主治医に相談の上、利用すると良いでしょう。