ビタミンD
ビタミンDは、骨の形成にかかわりの深い脂溶性のビタミンで、骨の材料となるカルシウムやリンが充分にあったとしても、ビタミンDが不足すると丈夫な骨はつくれません。
ビタミンDは、カルシフェロールと呼ばれる脂溶性の物質で、食品中にも含まれていますが、人の体内でも合成されます。
ビタミンDの働きの中で最も重要なのは、カルシウムとリンの吸収を促進させて、骨や歯に沈着させることです。
ビタミンDは、紫外線を浴びることによって活性化されるので、日照量の少ない季節や1日中ビルの中ではたらき、休日も家でごろごろといった生活スタイルの人、夜間労働者などは、食べ物から十分に補給することが重要です。
ビタミンDは、ビタミンA・Cと一緒に摂取すると、風邪の予防効果を高めます。
ビタミンDの効果効能・働き
- カルシウムとリンの吸収を助け、血中濃度を一定に保ち、骨や歯への沈着を促進させます。
- カルシウムの骨からの溶出と骨への蓄積を調整し、腎臓での再吸収をサポートします。
- 筋肉の機能をよくします。
- ビタミンAの吸収を助けます。
ビタミンDの1日の必要量
- 男性:100IU
- 女性:100IU
ビタミンDの含有量が多い食品
品名 1食分 | 含有量 |
新巻鮭 80g | 1200IU |
メカジキ 100g | 1000IU |
鮭 70g | 910IU |
真カジキ 100g | 760IU |
ビタミンDの効率的な取り方
ビタミンDは、魚や干ししいたけに豊富に含まれていますが、干ししいたけの場合は、、天日乾燥のものに限ります。
紫外線が当たらない機械乾燥のでは、ビタミンDは形成されません。
こんな方にビタミンDは必要
ビタミンDはどの年代においても大切ですが、特に多く必要なのが妊婦や授乳婦、6歳までの幼児で、いずれも所要量は通常の4倍の400IUです。7歳以上になると、ビタミンD不足によるくる病が発生しにくいため通常の所要量と同じです。
妊娠・授乳期の女性や更年期の女性、お年寄りもビタミンDの補給を心がける必要があります。
ビタミンDを過剰に取ると
- 1日2万IUを長期間とると毒性があらわれることがあります。子どもの場合は1800IU以上。
吐きけ、下痢、脱水症状をおこすほか、血管壁、肺、腎臓、胃などにカルシウムが沈着します。
(通常の食事だけで過剰症が出ることはまずありません)
ビタミンDが不足すると
- 歯ぐきが弱り、虫歯になりやすくなります。
- 落ち着きがなくなり、イライラします。
- 骨軟化症や骨粗鬆症などの欠乏症があらわれ、骨折しやすくなります。
- 乳幼児や育ち盛りの子供は、骨の発育不調やくる病になりやすくなります。
- 腕やのどの筋肉がけいれんします。
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