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しいたけ
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椎茸とは、しい、かし、ならなどの広葉樹林内の枯れ木に発生するきのこです。
これほど椎茸が普及したのは、ほだ木栽培の成功によります。
現在市販されている椎茸のほとんどは栽培物で、欧州のマッシュルーム、中国のふくろたけと共に、世界の三大栽培きのこに数えられています。
栽培法は、しい、かしなどの伐り木に、しいたけ菌を着生させた着生させた種駒を埋め込んでの人工栽培です。
今や年間を通して安定した価格で出荷されています。
しかも天然ものと風味に差がないのも大きな長所です。
むしろ収穫時期が問題です。
発生初期はかさが球形、次いで丸形、開くと偏平になりますが、香り高く、旨みのあるのは、半開き程度までのものです。
全開すると、味、香りともに淡泊になります。
椎茸は栄養的にもきのこの代表選手で、ミネラル、ビタミンに富んでいます。
コレステロールを分解し、血圧の上昇を抑え、制がん効果もあるエリタデニンや、骨の発達、クル病防止に役立つエルゴステリンを含みます。
椎茸のうま味成分はグアニル酸と呼ばれるもので、昆布のグルタミン酸、かつおのイノシン酸とともに和食の美味しさのもととなっています。
生椎茸もさることながら、乾物の干し椎茸の美味しさも格別です。
生より香りが強く、その戻し汁はだしとしても利用します。
収縮率は30%、重量は1/10くらいです。
最高級品は、かさが肉厚で全開せず、表面に白い亀裂の入った天白冬菇です。
その他、かさが中厚以下で偏平に全開した香信、冬菇と香信の中間の香菇などがあります。
晩冬から初春の椎茸の乾燥品。
肉厚でかさが閉じている。
高級品。
春と秋、温度も湿度も高くなった頃に育った椎茸を乾燥させたもの。
肉は薄めでかさは開いている。
冬菇と香信の中間の時期に収穫、乾燥させたもの。
かさの開き具合や肉の厚さも中間くらい。
高級品。
椎茸の収穫の前2週間程度、雨が降らないなどの気象条件に合うと、かさがひび割れたような状態になります。
これは全体の1%ほどしかなく最高級品とされています。
生椎茸は柔らかい歯ざわりを生かして鍋物、蒸し物、煮物、揚げ物などに。
肉厚の風味高いものは、しゅうゆをつけ焼きしてレモンやゆずを絞ると最高です。
また、バター炒めにしたり、刻んで餃子などの具や、スープの浮き身にしても良いでしょう。
石づきは切り落としますが、軸は細切りにして汁の実、つくだ煮、炒め物などに利用します。
干し椎茸は、水に2~3時間つけて戻してから調理。
急ぐときは砂糖を少量加えたぬるま湯に入れ、落し蓋をすると早くもどります。
煮含めてすしの具にしたり、煮物や炒め煮などの香りだしに使います。
中国料理では、干し椎茸を多く使います。
現在の干し椎茸は機械乾燥のものが多く、ビタミンDが天日干しに比べて少ない。
そもそもビタミンDは、椎茸の中に含まれるエルゴステロールが紫外線に当たることによって作られるので、自宅で干し椎茸を天日に数時間当ててビタミンDを増やして使うと良いでしょう。
なんと1個で成人の1日必要量100IUを作り出す椎茸もあります。
また、このビタミンDは脂溶性で体内で保存が効くので、ちょっと多めに取っておけば、毎日とらなくてもOKです。
干し椎茸は、戻すことによって香りが高まり、グアニル酸という旨み成分がでます。
このグアニル酸はかつお節のイノシン酸や昆布のグルタミン酸ナトリウムと合わせると、相乗効果で旨みが増します。
※浸透圧の関係で、小さいもので20分、大きくても1時間で戻る。
※ただし、味は落ちる。
生椎茸は必要量を求めて早く使いきることが美味しさの秘訣です。
多めに買った場合は、風通しのよい場所で日に当て、干し椎茸として利用すると良いでしょう。
湿気の多い所は避ける。
ビニール袋などで密閉して冷蔵庫で保存すると良いでしょう。