紫蘇(しそ)の特徴・栄養

  • しその旬:赤じそは6~7月ですが、他は年中出回っている。
  • しその主な産地:葉じそは愛知、茨木、高知が主産地。穂じそ、花穂、芽じそは愛知、東京など。

薬味やツマなどなどでお馴染みのしそは、ヒマラヤ、ビルマ、中国の南部、中部が原産と言われており、日本でも古くから各地に自生しています。
栽培も平安時代にはすでに始まっていたと言います。

しそを大量に食べることはまずないと思いますが、ビタミンAが豊富な緑黄色野菜です。

品種により、葉の縮れ方色は異なるが、青じそ赤じそに大別できます。
青じその葉は大葉とも言い、香りのよさと美しい緑色が身上です。

初夏に出回る赤じそは梅干しの色出し、香りづけに多く利用されます。
また、実や花、若芽は、穂じそ、花穂、青芽、紫芽と呼ばれ、ツマやあしらいに用いられます。

青じそ

品種により葉の縮れ具合が違います。
10枚1組で束ねて売られていることが多い。
茎の切り口が新鮮で、葉に斑点がなくみずみずしい緑色のものを選ぶ。

青じそ/大葉

赤じそ

梅干しの色、香りづけの需要が多い。

葉は赤みを帯びた緑で、品種により縮れ方が異なります。

赤じそ

花穂

しその小さな花を付けたまま切り取ったもの。

花のたくさん付いたものを選び、早めに使い切ること。

花穂

紫芽(むらめ)

赤芽ともいい、赤じその若い芽です。
紅たでに似ていますが、紫芽の葉の方がひと回り大きく、葉の裏側は赤いが表側は緑であるのが特徴です。

青じその若い芽を青芽といい、紫芽同様ツマや薬味に利用されます。

紫芽

穂じそ

青じそのまだ熟さない小さな実を付けた穂先を5~6㎝に切られて出荷されています。
茎がしっかりしたものを選びます。
実をしごいて薬味などに用いられます。

穂じそ・しその実


しその栄養・カロリー・食品成分(可食部100g当たり)

しその葉

エネルギー・カロリー37Kcal
155KJ
水  分86.7g
タンパク質3.9g
脂質0.1g
炭水化物7.5g
灰 分1.7g
ナトリウム1mg
カリウム500mg
カルシウム230mg
リン70mg
1.7mg
ビタミンAカロテン11000μg
レチノール当量1800μg
ビタミンB10.13mg
ビタミンB20.34mg
ナイアシン1mg
ビタミンC26mg
飽和脂肪酸-
食物繊維総量7.3
食塩相当量0

しその実

カロリー・エネルギー41Kcal
172KJ
水分85.7g
タンパク質3.4g
脂質0.1g
炭水化物8.9g
灰分1.9g
ナトリウム1mg
カリウム300mg
カルシウム100mg
リン85mg
1.2mg
ビタミンAカロテン2600μg
レチノール当量440μg
ビタミンB10.09mg
ビタミンB20.16mg
ナイアシン1.8mg
ビタミンC5mg
飽和脂肪酸-
食物繊維総量8.9
食塩相当量0

日本食品標準成分表より抜粋。

しその食べ方・利用方法

青じそはツマに使うほか、包んだり、巻いたりして風味づけに用います。
また塩をふって手の平でたたいてアクを出し、塩もみして水洗いしたものをせん切りにして、和え物やサラダ、ご飯に混ぜるなどして食べます。

赤じそは、塩でもんでかたく絞り、梅白酢の中にほぐし入れて梅干し漬けに利用します。

しそレシピ

しその実の塩漬け

  1. しその実200g(茎からしごいた正味)を洗って塩大さじ1と水カップ1を加え、落し蓋をして一晩おく。
  2. 水気をきり、塩大さじ2をまぶし、広口瓶に詰め、重石し冷暗所に保管。

箸休めとしておしるこに少量小皿につけて出したり、野菜のもみ漬けや和え物、酢の物などに少量混ぜたりして食べます。

一年間は保存できます。食べるときは適量塩抜きして使用します。

しその実の塩漬け


万能しそ調味料

大葉の韓国漬け

赤しそジュースの作り方(1800ml分)

  1. 赤しその葉500gをよく水洗いをして沸騰したお湯(1800㏄)で5分程煮る。
  2. 火を止め、ザルで漉す。赤しその葉は絞り、こし汁に加える。
  3. 2に砂糖(300~500g)を加えて溶けたら、酢(360㏄)を入れて冷ます。
  4. 広口瓶に入れ、冷蔵で保管する。
  5. 炭酸と1:1で割る。

赤しそジュース

※濃縮されているので、2~3倍に薄めて飲む。
赤しそと酢を合わせて取ることで疲労回復効果がアップします。

ハーブとしてのシソ

英名Perilla
科名シソ科
別名シソ(アオジソ、アカジソ、チリメンジソ、エゴマなど)
原産地中国
使用部葉または種子

しそ

シソは紫色で生命を蘇らせるという意味の名をもち、古くから発汗作用、胃の働きの促進作用、利尿作用に優れた効果を発揮するといわれ、漢方でもおなじみの生薬です。
葉は蘇葉と呼ばれ、解熱、鎮痛、利尿などに、種子は紫蘇子と呼ばれ鎮咳、去痰などの生薬として用いられています。
日本では平安時代から漬物として使用されてきました。
 

期待されるシソの効果効能

  • 虚弱体質の改善
  • 抗腫瘍作用
  • 抗炎症作用
  • アレルギー症状の改善

シソ種子油中のα-リノレン酸が、抗炎物質ロイコトリエンの生成を抑制すると考えられています。
シソ葉エキスや種子エキスは炎症を誘引する酵素(ヒアルロニターゼ、シクロオキシゲナーゼなど)を阻害するなどして、特異的IgE産生を抑制し、抗炎症作用を有すると考えられます。

シソの有効成分・栄養素

  • シソ種子油には、α-リノレン酸が豊富に含有されています。
    また、葉と種子のいずれにも、多種のフラボノイド(ルテオリン、アピゲニン、ロスマリン酸など)が含有されています。

花粉症に対する試験

1.試験デザイン:プラセボを対照とした二重盲検試験

  • 対象:スギ花粉症患者(21~53歳)
  • 人数:29人(男性16人、女性13人)
  • 投与量:200mg(10人)50mg(9人)、プラセボ群(10人)のロスマリン酸高含有シソエキスを21日間
  • 結果:目・鼻のかゆみ、涙目の兆候の全般の改善や鼻汁中の好中球、好酸球数の減少が認められました。

2.試験デザイン:プラセボを対照とした二重盲検試験

  • 対象:スギ花粉症患者(18歳以上)
  • 人数:43人
  • 投与量:甜茶エキス65mg、シソ葉エキス5mg、シソ種子エキス10mgを含有するグミを約2ヵ月間
  • 結果:目・鼻の症状に改善傾向がが認められました。

喘息に対する試験

1.試験デザイン:コーン油を対象としたオープン・ラベル試験

  • 対象:気管支喘息患者
  • 人数:14人(男性6人、女性8人)
  • 投与量:10~20mgのシソ種子油をドレッシングなどとして4週間
  • 結果:炎症物質ロイコトリエンC4およびB4の産生が有意に減少し、最大呼気流量や努力性の肺活量の有意な改善が認められました。

シソ抽出物の摂取量

抗アレルギーに対して、シソ葉抽出物として200~1,000mg、種子抽出物として100~150mgが摂取されています。

シソに関する注意点・安全性

長年の食生活の中で使用されてきた食品であるため、安全性に関する研究などは特に行われていませんが、特に危険性はないと考えられています。

シソと薬との相互作用

相互作用の報告はありません。


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