ファイトケミカルサプリメントの摂り方

ファイトケミカルはビタミンやミネラルなどの栄養素とは異なり、一日摂取量などの規定は特にありません。

ビタミンCやEは抗酸化ビタミンであり、ミネラルの中にも抗酸化作用を持つものがありまが、ファイトケミカルはこれらと作用メカニズムが違うため、病気の予防にはビタミンやミネラルだけでなくファイトケミカルも併用して摂取することが重要ポイントです。

生活習慣病の予防のためには、多くの種類のファイトケミカルをバランスよくとることが大切です。

ファイトケミカルは数千種類とあり、それぞれが植物の色や香りの成分です。

そこで、たくさんの種類のファイトケミカルを摂るには、違った色の野菜や果物を摂ると良いでしょう。

例えば、カロチノイド系ファイトケミカルは赤~オレンジ色、フラボノイド系は黄色、アントシアニン系は青紫色といった具合です。

最も一般的に知られているのは、βカロチンやリコピンなどのカロチノイド類でしょう。
βカロチンは緑黄色野菜に多い成分で、リコピンはトマトの赤い色素です。

ファイトケミカルの中で最も種類が多いのはフラボノイド類です。
フラボノイド類はあらゆる植物に広く存在していて、二つのフェニル基が3つの炭素原子を介して結合した構造を持つ化合物です。

例えば、抗がん作用を示す緑茶のカテキン、高血圧に効果のあるそばのルチン、脳循環改善作用のあるイチョウ葉エキスの主成分などがフラボノイド類に属しています。

現代日本人の食生活で、たくさんの種類のファイトケミカルを確実に毎日の食事から摂ることは難しいのではないでしょうか。

そこで、ファイトケミカルを含む成分を植物性食品やハーブ類から抽出した、サプリメントとを利用する方法が考えられます。

ファイトケミカルの抗酸化力は、抗酸化ビタミンであるビタミンCやEとは違ったメカニズムで作用します。

たとえば、ビタミンCは水溶性の部分で抗酸化作用を示し、ビタミンEは細胞膜など脂溶性の部分で働きます。

一方ファイトケミカルの中には、水溶性でも脂溶性でも作用するものがあります。

さらに、ファイトケミカルは、特定の組織や臓器に対して作用する種類があります。

例えば、アントシアニンは網膜のロドプシンに働いて眼精疲労を回復させる効果があり、ルテインは網膜変性症の予防に効果を発揮します。

また、リコピンは肺がんや前立腺がんの予防に有効であり、ノコギリヤシは前立腺肥大症に伴う症状の改善に力を発揮します。