ハトムギ(ヨクイニン)

英名Coix Seed、Job's tears
科名イネ科
別名ヨクイニン(種皮を除いた種子、生薬名)
原産地アジア熱帯地帯
使用部種子

ハトムギの名は、鳩が好んでその実を食べることに由来しています。
漢方薬に用いられるヨクイニンは、ハトムギの種皮を除いて乾燥したもので、消炎、排膿などの効果が知られています。
また、栄養価も高く、健康茶、水飴、濃縮エキスなどとして用いられています。

 

期待されるハトムギの効果効能

  • 肌荒れ(乾燥)の改善
  • いぼの消退
  • 抗炎症作用

特定はされていませんが、薬理作用として免疫賦活作用、抗腫瘍作用、抗炎症作用などが報告され、これらの作用によりいぼに対し有効と考えられています。

別名はヨクイニンと呼ばれ、ヨクイニンは古くから皮膚治療に用いられてきた民間薬であり、「ヨクイニン錠」がいぼ、皮膚の荒れの効能で発売されています。


ハトムギの有効成分・栄養素

有効成分は特定されていませんが、デンプン質を多く含み(50~79%)、タンパク質(16~19%)、油脂類(7%)、多糖類、ビタミンB1などを含有しています。


アトピー性皮膚炎に対する試験

・試験デザイン:オープンラベル試験

  • 対象:生後6ヵ月~15歳のアトピー性皮膚炎患者
  • 人数:40人
  • 投与量:ヨクイニンエキス35mg/Kg/日を2週間以上12週間まで
  • 結果:投与期間を2週間以上とし、12週間後まで観察した結果、観察できた35例中30例(85.7%)において改善が確認されました。

いぼに対する試験

・試験デザイン:オープンラベル試験

  • 対象:尋常性いぼ患者および青年性偏平いぼ患者
  • 人数:892人
  • 投与量:ヨクイニンエキス1~2g/日
  • 結果:両いぼにおいてもっとも多い使用期間は4週~3ヵ月未満で、1年以上の長期使用例も含み観察した結果、有用度はそれぞれ尋常性いぼで75.9%、青年性偏平いぼで77.0%でした。

肌荒れ(乾燥)に対する試験

・試験デザイン:無処置群をおいた比較対照試験

  • 対象:皮脂減少性湿疹、老人性皮膚そう痒症他、乾燥症状を有する皮膚疾患患者
  • 人数:23人
  • 投与量:ヨクイニンエキス錠18錠/日(ヨクイニンエキス2g/日)を12週間服用
  • 結果:12週間服用した結果、何も摂取していない群と比べて、そう痒改善率が上昇し、有用性についても有意差が認められました。
    皮表脂質量も増加の傾向がみられました。


ハトムギの摂取量

いぼ、皮膚の荒れに対しては1日あたり30gを煎じて飲むか、粉末を1日当たり6gの服用します。


ハトムギに関する注意点・安全性

日本薬局方には、特に禁忌などの記載はありませんが、中医学大辞典には便秘、下痢の者、妊婦は服用に注意と記載があります。


ハトムギと薬との相互作用

薬との相互作用の報告は特にありません。


その他ハトムギの特記事項

ヨクイニンは古くから皮膚治療に使用されてきた民間薬であり、「ヨクイニン錠」がいぼ、皮膚の荒れの効能で発売されています。
また元来、排膿作用、駆瘀血作用が薬効としていわれており、ニキビの治療報告もあります。


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