エキナセア

英名Echinacea、Purple coneflower
科名キク科
別名ムラサキバレンギク、エキナケア、エキナシア
原産地北米
使用部開花時の地上部、根

エキナセアは、四百年もの間、アメリカ先住民族に万能薬として、特に歯痛、喉の痛み、風邪、伝染病などの治療に用いられてきました。

19世紀末にヨーロッパに紹介されてドイツを中心に研究が進められ、免疫機能を刺激して感染症の治療に有効であることが確認されています。

エキナセア

主に体の免疫力を上げて風邪の予防に使われます。

期待されるエキナセアの効果効能

  • 免疫賦活作用
  • 抗菌作用
  • 抗炎症作用
  • 抗酸化作用
  • 抗ウイルス作用

エキナセアの有効成分や作用メカニズムはまだ解明されていない部分が多いですが、エキナセアプルプレア種から精製した多糖類はマクロファージを強く活性化させます。

活性化されたマクロファージからは酵素ラジカルやIL-1、TNF-α、IFN-γなどが放出され、がんやウイルス感染などの異物を認識して攻撃するシステムを強化する働きがあります。


エキナセアの有効成分・栄養素

  • 多糖類、フラボノイド(ケルセチン、ケンフェロール、イソラムネチン)、カフェ酸誘導体(エキナコサイド、チコリ酸、サイナリン)、アルキルアミド、精油成分、イヌリン、ベタイン、アルカロイドなど。


風邪に対する試験

1.試験デザイン:プラセボを対象とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:日常的に風邪をひきがちだが、それ以外は健康な成人
  • 人数:559人
  • 投与量:1.エキナセア地上部(6.78㎎/錠)、2.濃縮エキナセア地上部(48.27mg/錠)、3.エキナセア根(29.60mg/錠)各2錠×3回/日を7日間
  • 結果:1.および2.のエキナセア投与群はプラセボ群と比較して有意に治療効果を示しました。

2.試験デザイン:プラセボを対象とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:合併症のない気管感染症の患者
  • 人数:120人
  • 投与量:Echinagard 20滴×3回/日を10日間
  • 結果:プラセボ群と比較して投与群で有意に風邪の改善期間の短縮が認められました。

3.試験デザイン:プラセボを対象とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:風邪をひきやすい、または呼吸器系感染にかかりやすい人
  • 人数:108人
  • 投与量:purple coneflower ジュース 40ml/隔日を8週間
  • 結果:投与群では風邪をひきにくい傾向が認められました。


エキナセアに関する注意点・安全性

  • 内服での禁忌
    結核や白血病、膠原病、各種硬化症、AIDS、HIV感染、自己免疫疾患などの進行性疾患への使用は避ける必要があります。
    糖尿病患者に経口投与すると、代謝状態が悪化するリスクがあります。
  • 注射液
    容量により冷感、短期の発熱、吐き気、嘔吐などの症状が表れることがあります。
    また、キク科植物に敏感な人にはまれにアレルギー反応が表れることがあります。
    妊婦への使用は避けます。


エキナセアと薬との相互作用

肝薬物代謝酵素CYP3A4・CYP1A2に影響するとの報告があり、CYP3A4・CYP1A2で代謝される薬剤との併用は、念のため注意しましょう。


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