ウコン

英名turmeric
科名ショウガ科
別名鬱金、秋ウコン、姜黄(きょうおう)
原産地インド、中国などの熱帯・亜熱帯アジア
使用部根茎

ウコンは、中国から琉球王朝に伝えられ、現在でも沖縄県が主要産地です。
昔から、アジア料理の代表的な香辛料、着色料として使用されてきました。

伝統的医療法であるアーユルベーダ、ジャムーでも使用されています。
漢方では、利胆、健胃、利尿、止血、通経薬として応用されています。

ウコンは基本的には春ウコンと秋ウコンとに分けられ、春ウコンには精油成分、秋ウコンにはクルクミノイドが多く含有されています。

期待されるウコンの効果効能

  • 肝臓保護作用、肝機能改善作用
  • 健胃作用
  • 抗炎症作用
  • 抗酸化作用
  • 抗がん作用

秋ウコン


ウコンの作用機序は明確ではありません。
クルクミノイドの抗酸化作用により抗炎症作用及び肝臓保護作用、胆汁分泌促進作用により肝機能改善作用を示すのではないかと考えられています。

また、健胃作用及び胃液分泌促進作用があるといわれ、アジア諸国では芳香健胃薬として利用されています。


ウコンの有効成分・栄養素

  • クルクミノイド(クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン)、精油成分(セスキテルペン系)


消化不良に対する試験

1.試験デザイン:プラセボを対象とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:消化不良、膨満感、胃アトニーをもつ患者の男女(18~80歳)
  • 人数:116人(男性59人、女性57人)うち10人が脱落
  • 投与量:ウコン乾燥粉末2g/日を7日間
  • 結果:7日後「回復及び治療されたと」感じた人は、プラセボ群で53%、ウコン投与群で87%でした。


健胃作用に対する試験

1.試験デザイン:オープンラベル試験

  • 対象:十二指腸と胃に潰瘍が認められる男女(16~60歳)
  • 人数:25人(男性18人、女性7人)
  • 投与量:ウコン乾燥粉末3g/日を12週間
  • 結果:4週間後に48%、8週間後に72%、12週間後に76%の潰瘍が治癒(消失)しました。
    また、試験中、深刻な副作用は認められていません。


肝機能障害に対する試験

1.試験デザイン:雄Wistarラットを用いた動物試験

  • 対象:鉄負荷により肝機能障害を誘導した雄Wistarラット
  • 例数:n=6ラット/グループ
  • 投与量:クルクミン30mg/kg体重1日を10日間
  • 投与方法:混餌、連続投与
  • 結果:10日後にALT(GPT)、AST(GOT)、LDH、過酸化脂質の減少が確認されました。


ウコンの摂取量

  • 1日標準用量は、ウコン乾燥粉末で1.5~3.0gといわれています。


ウコンに関する注意点・安全性

古くから食経験のある植物であり安全性は高い。
クルクミンの1日許容上限摂取量は0~3mg/Kgとされています。
また、漢方では通経薬として使用され、子宮に対し作用を及ぼす恐れがある為、妊娠又は授乳中、成熟期前の小児(15歳未満)の場合、摂取は避けた方が良いでしょう。


ウコンと薬との相互作用

基礎実験にて、ウコン中のクルクミンが血小板凝集抑制作用を有するため、抗血栓薬との併用は出血傾向が強まるとの報告があります。
しかし、食経験が長いことからも、一般的な使用の範囲内であれば問題ないと考えられます。


その他ウコンの特記事項

近年、クルクミノイドだけでなく、精油成分にも機能性があるのではないかと注目されています。


ウコンの関連ページ/通販情報

ウコンホワイト通販