高麗人参

英名Chinese ginseng、Korean ginseng、Japanese ginseng
科名ウコギ科
別名オタネニンジン、薬用ニンジン、朝鮮人参
原産地中国東北部、北朝鮮
使用部根、根茎

高麗人参・朝鮮人参

中国の古い医学書「神農本草経」に「五臓を補い、精神を安定し、邪気を除き、身を軽くして寿命を延ばす」と記載されている伝統的な食薬です。
漢方では強壮などの為に生薬として利用されています。
中国名の人参はその根が人の形に似て分岐していることから名づけられ、古くは厄除けのまじないにも用いられていました。
 

期待される高麗人参の効果効能

  • 虚弱体質の改善
  • スタミナの補給、疲労回復作用
  • 糖尿病改善
  • 脳機能改善

高麗人参は強い滋養強壮作用があり、その機序は総合的な働きによって持たされると考えられます。
神経系や副腎皮質系を興奮させ、心臓の収縮力を強める作用、消化吸収、新陳代謝を高める作用などがあるので、体力回復、消化吸収機能の増進、貧血、脱水、糖尿病、神経衰弱などに使用されます。

詳細なメカニズムは不明ですが、総合的な効果により、体力不足や疲労、生活習慣病の改善に有効とされています。

また、健常成人の記憶、記憶力の向上に対して、イチョウ葉エキスとの併用で相乗効果が期待できるという報告があります。


高麗人参の有効成分・栄養素

  • サポニン、アセチレン化合物、多糖類

糖尿病改善に対する試験

1.試験デザイン:プラセボを対照とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:Ⅱ型糖尿病患者
  • 人数:36人
  • 投与量:高麗人参エキス100mg日、200mg/日を8週間
  • 結果:血糖値およびHbA1cが8週間後でいずれもプラセボ群と比較して有意な低下が認められました。


認識機能に対する試験

1.試験デザイン:プラセボを対照とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:40歳以上の健常者
  • 人数:112人
  • 投与量:高麗人参エキス400mg/日を2ヵ月
  • 結果:2ヵ月摂取したところ、プラセボ群に比較して、抽象的思考や物事への反応時間などにおける改善がみられました。


風邪やインフルエンザに対する試験(抗ウイルス作用)

1.試験デザイン:プラセボを対照とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:18歳以上の成人
  • 人数:227人
  • 投与量:高麗人参エキス100mg/日を12週間
  • 結果:12週間摂取したところ、プラセボ群に比較して、風邪やインフルエンザの羅患数が有意に少なく、NK活性が約2倍高かいという結果がでました。


高麗人参に関する注意点・安全性

妊娠・授乳中、子供への使用は避けたほうが望ましいでしょう。(新生児死亡例、動物による催奇形性の報告があることによる)
また、血圧上昇傾向がみられることもあり、高血圧気味の人は控えたほうが良いでしょう。

その他、まれに過剰摂取により、不眠、動悸、頭痛、浮腫などがみられることがあります。


高麗人参と薬との相互作用

一般的な使用の範囲内であれば問題ないと考えられますが、作用機序が多岐にわたるため、病態への影響は考慮するべきでしょう。


高麗人参の関連ページ/通販情報