メリロート

英名Melilot
科名マメ科
別名メリロット、シナガワハギ、スイートクローバー、西洋エビラハギ
原産地ヨーロッパ、中央アジア
使用部葉・花

 メリロートは昔から、消化不良や頭痛などの薬として利用されてきました。
日本には帰化植物として、江戸時代後期に、品川で野生化したものがよく見かけられたことからシナガワハギという名がついたといわれています。
ヨーロッパでは、全草が薬剤として静脈瘤や血栓静脈炎などの患者に投与されていて、静脈用医薬品として販売されています。

期待されるメリロートの効果効能

  • 末梢循環(静脈・リンパ管)改善作用
  • 痔核症状の緩和作用

メリロートは血流を促し、毛細血管の透過性亢進を抑制や血管収縮の低減、抗炎症作用により、末梢循環を改善するとともに、むくみを解消することが知られています。


メリロートの有効成分・栄養素

  • クマリン、フラボン類


末梢循環障害に対する試験

・試験デザイン:オープン・ラベル試験

  • 対象:静脈・リンパ管障害(静脈血栓症・静脈血栓後遺症・リンパ浮腫)を有する患者(10~70歳代)。そのうち29人は消炎鎮痛剤、抗凝固剤、利尿剤、弾性包帯・ストッキングなどを併用
  • 人数:51人(男性26人、女性25人)
  • 投与量:エスベリベン錠(メリロートエキス12.5、ルチン12.5mg/錠)2~3錠×3回を投与期間は短いもので2週間、長いものでは3年10ヵ月間
  • 結果:静脈血栓症で自覚症状の改善が高く、下肢周囲径の短縮が認められました。静脈血栓後遺症やリンパ浮腫では、自覚症状がやや改善しました。


メリロートの摂取量

静脈・リンパ管障害改善に対して、クマリンとして1日当たり0.75~12mg。


メリロートに関する注意点・安全性

通常用いられる量では安全ですが、大量摂取では軽度の肝臓損傷が報告されています。
有害事象はまれに頭痛、大量摂取で短期の肝臓障害、麻痺などです。
高齢者は、一般に生理機能が低下しているので、減量するなどの注意が必要です。
妊娠・授乳中の摂取に対する報告はありません。


メリロートと薬との相互作用

メリロートはクマリン誘導体を含有するため、抗血栓薬との併用により、出血傾向が強まる可能性がありますので、念のため注意しましょう。


その他メリロートの特記事項

メリロートは日本の医薬品成分として配合されています。
医薬品はタカベンス、エスベリベン(メリロート・ルチン製剤)で、自覚症状や外傷・手術に伴う軟部腫張の緩解の目的で使用されています。


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