ざくろ

  • 薬効:下痢 解熱 駆虫 歯痛 水虫 やけど のどあれ 止血 鎮痛

ヨーロッパでは、すでにギリシャ時代から知られていました。
日本に渡来したのは平安時代と古く、食用のほかに、観賞用、薬用など幅広く利用されてきました。

ザクロ

現在、世界でざくろの産地となっているのは、中国、インド、アメリカなどです。

ざくろは種子が多いため、ギリシャ・ローマでは多産と豊穣の象徴とされ、日本でも安産、子育ての神様である鬼子母神信仰と密接に結びついています。

秋になると、紅色の実がはちきれるようにふくらみ、やがて裂け目ができて、中に詰まった種子があらわになります。

この種子の外皮が食用になる部分で、甘酸っぱく、やや渋みのある汁が多く含まれています。

果実をそのまま生食するほか、ジュースにしたり果実酒にしたりします。

薬用にするのは、樹皮や果皮ですが、非常に強い成分を含んでいるので一度に多量に摂るのことは避けたほうが良いでしょう。



ざくろの栄養素と効能効果

昔からざくろは駆虫薬に良いとされてきました。
これは根や樹皮の部分に、アルカロイドの一種ペレチェリンという成分が含まれているからです。

1回に根皮あるいは樹皮を10~14gほどを煎じて飲むと、回虫や十二指腸虫などの駆除に効果があります。
もっとも近年は、虫をもった人は稀ですので駆虫薬といっても、ピンとこないでしょう。
この煎じ薬はほかにも、こしけやおりものなどの婦人病にも効くといわれています。

下痢止めには、果皮を煎じて服用します。
果皮3gほどを水で煮出して、1日3回に分けて、空腹時に飲みます。
ふつうの下痢ならば、これでたいてい治ってしまいます。

発熱の場合は、種子をしぼってジュースにしたものを飲みます。
適量のハチミツを加えれば、酸味も抑えられて飲みやすくなります。

ざくろは、外用としてもいろいろな用い方があります。
1個分の果皮を細かく砕いてしぼり汁を取り、水虫の部分に塗ると効果が期待されます。
日に数回、1~2週間塗り続けると良いでしょう。

変わったところでは、歯痛のときに果皮を噛むとよいとされています。
非常に苦くて辛いものですが、これを口の中で噛んでいると多少の歯痛なら治ってしまいます。

種子のしぼり汁にハチミツを加えたものは、やけどの応急処置にも使えます。
患部をよく水で冷やしたのち、このしぼり汁を塗ります。

実をそのまま300mlほどの水で煎じたものは、うがい薬になります。
風邪でのどをやられたとき、へんとう腺がはれて痛むときなど、日に数回この汁でうがいをすると、痛みやはれがやわらぎます。



ざくろの関連ページ

ざくろジュース通販