アメリカチョウセンアサガオ

アメリカチョウセンアサガオは、ナス科(Solanaceae)に属します。

アメリカチョウセンアサガオの特徴

分布

アメリカ原産の1年草で、日本では初めに薬用の目的で栽培されていたが、種子の自然脱出などによって野生化しました。
花が大きいこともあって庭先に植えられることもあります。

日本のような温帯地方では1年草ですが、亜熱帯地方では低木状の多年草となります。

外観

花・種子: 花は8~9月に開花します。葉腋かまた葉腋の近くから1つの花を上向きにつけます。
がくは長い筒状で、先は5裂しています。

花冠はロート状で白色、径8~10㎝、上から見ると円形で、ヘリに小さな5個の突起があります。
開花の初めには強い芳香を放ちます。

果実はさく果を結び、球状で下垂し、表面に細いトゲを密生し、褐色、扁平の多数の種子を生じます。

茎葉: 茎は高さ1m以上に伸びて四方に広がり、葉は長さ8~18㎝の卵型で、先端は尖り、基部はくさび状に狭くなって左右不均衡のことが多いです。

アメリカチョウセンアサガオ

アメリカチョウセンアサガオの毒性・有毒部分

アメリカチョウセンアサガオは、全草にアルカロイド類の毒素を含んでいます。
特に種子に多く含まれています。

アルカロイドのスコポラミン、ヒオスチアミン、アトロビンなど、ナス科アルカロイドの代表的な有毒成分を含んでいます。

アメリカチョウセンアサガオの種子から医薬品

スコポラミンの原料として重要な薬用植物で、臭化水素酸スポラミンとしても日本薬局方の医薬品になっています。