レタス

レタスとは、キク科アキノノゲシ属の一年草または二年草で、地中海沿岸から西アジアに広く分布していた野生種をもとに改良、栽培されるようになった野菜です。

レタスという言葉は、ラテン語の牛乳からきていますが、日本名である萵苣(ちしゃ)も乳草がなまったものとされ、これは茎を切ると出る乳白色の液からきたものと思われます。

レタス

栽培の歴史は極めて古く、ギリシャでは2500年前から、中国では1500年前、日本でも1000年も前から作られています。

しかし、これらのレタスは、現在市場に多く出回っているような結球するものではなく、結球種が日本に入ってきたのは幕末になってからです。

日本では、奈良時代の頃より食べられていましたが、現在のようなレタス(玉ちしゃ)が広く普及したのは1960年代からです。

レタスの種類と特徴

ヘッディングレタス(玉ちしゃ)

クリスプヘッド型…‥レタス

シャキシャキと歯ごたえがいいことからつけられた名前。
しっかりと結球し、葉に切れ込みがなくて厚め。
日本での最も一般的なレタス

クリスプレタス

バターヘッド型‥…サラダ菜

バターのような照りがあることからつけられた名前。
添え物やサンドイッチなどに使われます。

サラダナ

リーフレタス(葉ちしゃ)

レタスの原形に近いもので、サラダ菜やサンチュの代わりに用いたりします。

代表格は葉先の赤いサニーレタスで、他にオークレタス、プリーツレタス、リーフレタス、フリルレタス、ロロロッサなどがあります。

オークレタス

オークレタス

細長くオークの葉のような切込みがあります。
緑のオークレタスと葉先が赤みを帯びたレッドオークレタスがあります。
香ばしい風味が特徴です。

リーフレタス

リーフレタス

サニーレタスに日本似ていますが、葉先まで緑色です。
緑色がみずみずしく張りがあり、適度にやわらかいものを選びましょう。

サニーレタス

サニーレタス

レタスの中では最も多く出回っているものです。
葉先の部分が赤紫色がかっているのが特徴です。
赤みがきれいで、葉に張りがあり、切り口の新しいものを選ぶと良いでしょう。

ロロロッサ

ロロロッサ

葉先が赤くちぢれ、質感は柔らかい。
シルクレタス、ピンクローサの名でも出回っています。

コスレタス(立ちちしゃ)

エーゲ海コス島原産。
ロメインレタスとも呼ばれています。
葉がしっかりしているので、お浸しや炒め物に向いています。

ステムレタス(茎ちしゃ)

中華料理に用いられます。
茎を食べます。

カッティングレタス(掻きちしゃ)

サンチュ、包菜

日本古来のちしゃで特有のほろ苦さがあります。
焼き肉などに巻いて使います。


レタスの栄養効能効果

レタスの栄養価は全般的にそんなに高くありませんが、生のまま量を多く食べられるので、広く浅く様々な栄養を取ることができます。
サニーレタスやサラダ菜は光を浴びて青みがある分だけ栄養価は高めです。

効能効果

貧血予防‥…鉄分

特にサニーレタス、サラダ菜。

老化防止‥…ビタミンE

熱に強く、調理で壊れない。

美肌効果‥…ビタミンC

生食が主なので壊れない。
また、レタスビタミンCは、水にさらしても溶け出しにくい。

不眠予防‥…白い汁

ヨーロッパではレタスは薬草療法として用いられています。

レタスの主な栄養価(100g当たり)

レタスサニーレタスサラダ菜
タンパク質1.0g1.2g1.5g
カルシウム21mg65mg50mg
0.5mg1.8mg2.2mg
カリウム220mg410mg370mg
ビタミンB20.04mg0.1mg0.12mg
ビタミンC6mg17mg13mg

レタスの食べ方・利用法

歯ざわりの良さ、緑の美しさ、爽やかな味わいを生かし、主としてサラダや和え物、料理の付け合わせに生のまま使います。
その場合、冷水にしばらくつけてパリッとさせ、フキンに包んで水気をよく振り切り使うと良いでしょう。

レタスは金けを嫌うので手でちぎるか、包丁を使う場合は切ったらすぐに水にはなさないと、切り口から褐変します。
また、肉厚の玉レタスは、お浸しや蒸し煮にも合います。

その他、キャベツや白菜と同じように、肉を巻いて、スープやトマト味で煮込んだり、バター炒めにします。
サラダ油で炒めて豆板醤などピリ辛の調味料で味付けしても良いでしょう。

レタスの保存

芯を抜いて、その空洞に濡らした紙を詰め、ラップなどでくるんで冷蔵庫の野菜室で保存。

レタスの旬

一年中出回りますが高原物は夏。

レタスの産地

静岡、香川、茨木、長野、岩手、千葉など。


おすすめコンテンツ

レタスの関連ページ