バレリアン

英名Valerian
科名オミナエシ科
別名セイヨウカノコソウ、ワレリアナ
原産地ヨーロッパ、アジア
使用部

バレリアンは、古代ギリシャ時代から神経のたかぶりを抑える食物として使用されてきました。
江戸時代に蘭方薬として渡来、1886年の第一改正薬局方にカノコソウの基原植物として収載されました。
1887年には種子がドイツから輸入され、第十三改正日本薬局方では、国産のカノコソウのみが基原植物として収載されています。

 

期待されるバレリアンの効果効能

  • 鎮静作用
  • 抗痙攣作用
  • 緊張緩和作用
  • 睡眠の改善作用

バレリアンは、ベンゾジアゼピン系の薬品と同様の働きを持ち、脳内神経伝達物質であるGABAの退社への関与から中枢神経抑制作用が考えられています。


バレリアンの有効成分・栄養素

  • テルペン類


睡眠に対する試験

・試験デザイン:プラセボを対照とした二乗盲検試験

  • 対象:一般成人男女
  • 人数:128人
  • 投与量:バレリアン抽出物400mg/日(就寝1時間前)
  • 結果:バレリアン抽出物を服用した日では、睡眠の質および眠りにつくまでの時間が有意に改善されました。


バレリアンの摂取量

根1日2~3g相当が好ましいといわれています。(ドイツ保険省動植物医薬品委員会)


バレリアンに関する注意点・安全性

  1. 服用期間:特に制限はありません。
  2. 禁忌:3歳未満の子供。
  3. 妊婦・授乳時の使用:医薬品一般と同じく医師の指示がない場合は服用を控える。
  4. 安全性:薬物依存、有害作用は報告されていません。
    ただし、車の運転、危険な作業などに従事する前の服用は避けましょう。
  5. 過剰摂取:バレリアン根を約20g服用した際、疲労感、腹部痙攣、軽い頭痛、胸部圧迫感が認められました。この症状は24時間以内に消失しました。


バレリアンと薬との相互作用

作用機序的に、催眠作用を有する薬剤との併用による作用の増強および副作用に注意する必要があります。
また基礎実験にて肝薬物代謝酵素CYP3A4の阻害を示唆する報告があり、CYP3A4で代謝される薬物との併用は念のため注意しましょう。


その他バレリアンの特記事項

バレリアンの強烈なにおいは根の乾燥時に生じるイソ吉草酸によるものです。


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