チェストツリー

英名Chaste tree、Chasteberry、Monk's pepper、Monk's Berry
科名クマツヅラ科
別名バイテックス、チェストベリー、イタリアンニンジンボク
原産地地中海沿岸地方、西アジア
使用部果実

チェストツリーは、ヨーロッパでは紀元前400年ごろから薬用として使用され、古くから女性生殖器系疾患の治療に伝統的に利用されてきました。
ドイツでは現在、月経周期異常や乳房痛をはじめとする月経前症候群に医薬品として使用されています。

 

期待されるチェストツリーの効果効能

  • 月経前症候群(PMS)の改善
  • 更年期障害の改善
  • 月経周期の乱れの改善
  • 挫創(にきび)の改善
  • 不妊症の改善

チェストツリーには、さまざまなメカニズムが提唱されてはいるものの、未解明な部分が多いです。
チェストツリー抽出物に含まれるオピオイドセプターに結合したりGABA系を介して、PMSによる気分の変化に影響を与えたると考えられています。

チェストツリー抽出物に含まれるジテルペン類が、視床株のドーパミン分泌を促進し、ドーパミンが下垂体前葉のD2レセプターに結合することにより、プロラクチンの過剰分泌が抑制されます。

その結果、高プロラクチン血症が改善されたり、プロラクチン過剰分泌が原因による乳房痛などの症状改善が報告されています。


チェストツリーの有効成分・栄養素

  • ジテルペン類、イリドイド配合体、フラボノイド類


月経前症候群(PMS)に対する試験

1.試験デザイン:プラセボを対照とした無作為化二重盲検試験

  • 対象:PMSと診断された成人女性。
  • 人数:170人
  • 投与量:チェストツリー「Ze 440」(ヨーロッパの医薬品)20mg(乾燥原料120~240mgに相当)含有の錠剤を月経3週期間
  • 結果:PMSの代表的な症状について自己回答させたところ、月経前の不快な症状がプラセボ群に比べて有意に減少したことが認められました。


チェストツリーの摂取量

  • 製品によって有効摂取量が異なります。
  • 有効な摂取時間は空腹時もしくは午前中が良いとされています。


チェストツリーに関する注意点・安全性

3か月~1.5年間程度の継続的な経口摂取は安全であることが確認されていますが、まれににきびや胃腸障害、頭痛、不正出血、早期の月経開始が起こることが認められています。

チェストツリーには子宮を刺激したり、プロラクチン分泌を阻害する性質や、ドーパミン作動薬として性質を有する可能性があり、妊娠、授乳中の摂取は避けてください。
また、子供についての報告はありません。


チェストツリーと薬との相互作用

臨床試験での相互作用の報告はされていませんが、ドーパミンに影響を与える薬剤や女性ホルモンに作用する薬剤との併用は念のため注意または医師などに相談をする事が望ましいでしょう。


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