土筆(つくし)の特徴

  • 別名、方言名:付子

つくしは知名度が高く、あまりにも身近にあるため、意外と魅力が知られていません。
シダ(胞子)植物の仲間で栄養茎スギナ、胞子茎をつくしの愛称で親しまれています。

スギナは、原野、土手、道ばたなどに自生する植物で、地中には長く伸びて細かい毛で覆われている根茎を持ちます。

つくし

地上に出ているのは、栄養茎と胞子茎の2種です。
栄養茎は、緑色で縦に筋状に走る稜があり、多くの枝が輪のようについています。
この枝は草状で、杉の葉に似ており、スギナの名の由来にもなっています。

胞子茎、つまりつくしは、春先に出る淡褐色の生殖茎です。
10~30㎝位まで伸び、成熟すると胞子を出し、これが飛散して増えていきます。

食べるのはまだ若いつくしで、茎が5~7㎝位で頭のしまっているものです。
味にクセがなく、春の味覚として楽しめます。
ビタミンAビタミンCなどを含み、栄養価も高い。


つくしの食べ方・利用法

ゆでて酢の物。

なお、地方によりスギナを食べる例があります。

つくしの下ごしらえ

茎は袴をむき取り、洗って3㎝前後に切る。
果穂は若いものはそのまま、古いものは切り捨てる。

つくしレシピ

つくしのお浸し

つくしの保存

たくさんつくしを摘んできたときは、塩漬けにすると良いでしょう。

つくしの塩漬け

  1. つくし300gは、はかまを取り、熱湯をでサッとゆでて水にさらす。
    水をかえながら半日さらし、苦みを和らげる。
  2. つくしの穂の開いたものは、美味しくないので摘み取り、水けを押ししぼる。
  3. 容器につくしを入れ、つくしの重さの20%量の塩(60g)を振り混ぜ、落し蓋をする。
    500~600gの重石をして漬ける。
    水が上がってきたら重石を軽くする。

できるだけ涼しい所に置いて保存する。
使う時は水にさらして塩出しします。
刻んだものを炊きあがったご飯に混ぜたり、サッと煮ても美味しくいただけます。


つくしの栄養・カロリー・食品成分(可食部100g当たり)

カロリー・エネルギー38Kcal
159KJ
水分86.9g
タンパク質3.5g
脂質0.1g
炭水化物8.1g
灰分1.4g
ナトリウム6mg
カリウム640mg
カルシウム50mg
リン94mg
2.1mg
ビタミンAカロテン1100μg
レチノール当量180μg
ビタミンB10.07mg
ビタミンB20.14mg
ナイアシン2.2mg
ビタミンC33mg
食物繊維総量8.1

つくしの分布と自生地

分布

日本全土に分布。

つくしの自生地

人の生活環境につながる平地や低山帯の原野、丘陵、堤防などに群生しています。

つくしの旬・採集時期

つくしの旬は春です。
つくしの旬は胞子の飛ぶ前で、熟すと果穂に段状のすき間と、黄白色の胞子が目立ちます。

市街地や農村地帯でのつくし採取の際は、農薬や廃油による汚染に注意しましょう。

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