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ケイヒ
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桂は中国南部からベトナムにかけて自生、あるいは栽培されるクスノキ科の常緑喬木で、樹皮・若枝あるいはその枝先を使用します。
昔、駄菓子屋で売っていたニッキは肉桂のなまったものです。
桂皮に解熱・発汗作用がありますがとてもおだやかです。
大脳の知覚中枢に作用して鎮痛効果を現しますので、頭部の血管けいれんによる頭痛や、内臓平滑筋のけいれん痛を緩解することで頭痛や腹痛をやわらげます。
芳香性健胃作用で駆風(くふう:腸内のガスを追い払う力)の働きがあり、唾液や胃液の分泌を促進して消化を助けます。
漢方では重要な生薬の一つで桂枝湯(けいしとう)、葛根湯(かっこんとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など多くの処方に配合されています。
桂枝湯は虚弱の人で熱と悪寒が同時にあって、自然に汗の出る人に用います。
桂皮は、中国古典の医薬品集『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』にも記載されている生薬で、同属のセイロン肉桂の桂皮は食品スパイスの「シナモン」としても知られています。
セイロン桂枝、ベトナム桂枝、広南(中国)桂枝が輸入されています。ベトナム産が最良品で老木の皮を取るためとても高価です。
桂皮を取る桂樹は同じクスノキ科でも月桂樹とは異なります。
月桂樹はスパイスのローリエで地中海原産です。
小毒があり,多量には服用してはいけないものです。
具体的量は症状と臨床経験によって決められます。